【渡辺元智の目】外角、動く球にも対応できず 見極める力の向上が課題

[ 2017年9月11日 05:30 ]

U―18W杯スーパーラウンド第3戦   日本4―6韓国 ( 2017年9月9日    カナダ・サンダーベイ )

<韓国・日本>9回、祈るような表情を見せる清宮(中央)、左は山下、右は田浦
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 打者は最後まで外角球の見極めがうまくいかなかった。私が代表監督だった時もそうだったが、国際大会は外角のストライクゾーンが国内に比べて広い。金属なら当てれば飛ぶが、木製では飛距離が5メートル以上変わる。加えて、特に米国や韓国の投手は動く球を操る。攻略には、より見極めを徹底する必要がある。

 最近の日本の高校野球全体に言えることだが「楽しくやる」ことが前提となり、初球からフルスイングする流れに変わってきた。打者の体力が向上して、金属なら簡単に本塁打を打てる。一方で粘って甘い球を待ったり、見極める力が全体的に落ちてきてはいないだろうか。「見極める力の向上」は、今後の課題となるだろう。

 代表首脳陣の方々は年間を通じてさまざまな準備をされてきたと思う。次への糧とするためにも、今後は現役監督を交えるなどして定期的にミーティングを設けてみてはどうか。さらに対戦国や国際大会全体を分析し、日本のチーム方針を決めた上で、それに沿った選手を招集するシステムづくりも大事になってくる。 (前横浜高監督)

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2017年9月11日のニュース