清宮「力負け」世界との差を痛感…「4番、主将として何もできなかった」

[ 2017年9月11日 05:30 ]

U―18W杯スーパーラウンド第3戦   日本4―6韓国 ( 2017年9月9日    カナダ・サンダーベイ )

<韓国・日本>9回、祈るような表情を見せる清宮(中央)、左は山下、右は田浦
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 初優勝を目指した侍ジャパン高校代表は9日(日本時間10日)、スーパーラウンド(R)最終戦で韓国に4―6で競り負け、決勝進出を逃した。4番の清宮幸太郎内野手(3年)は4打数無安打。1次R、スーパーRの計8試合で2本塁打を放ったものの、打率・214と低迷し、世界との力の差を痛感する大会となった。3位決定戦に回り、10日(同11日午前1時)に地元のカナダと対戦する。

 最後の打者・藤原が遊ゴロに倒れると、清宮はベンチで一歩も動けなかった。初の世界一の夢が絶たれた現実。受け入れるのは簡単ではなかった。

 「4番、主将として何もできなかった。自分が打てなきゃ負ける。もっと打っていれば…」。1年生で出場した15年の前回大会では決勝で米国に敗れ「こんな思いはもうしたくない」と目を真っ赤にして雪辱を誓った。あれから2年。清宮を中心に安田、中村らで最強打線の呼び声も高かったが、決勝に進めず「自分たちの力が100%出せなかったことが悔しい」と話した。

 韓国投手陣の前に4打数無安打。韓国プロ野球入りが決まっている先発キム・ミンには3打席とも最速146キロを計測した直球に凡退を繰り返し、打線全体も劣勢をはね返す力はなかった。1次Rの米国戦でも来年ドラフト上位候補のウェザースら150キロ超の球威や手元で動く球に苦戦。8試合で8三振を喫した清宮は「トータルで力負けしていると思う」と世界との差を痛感し、同じく無安打の3番・安田も「パワーボールに対応できなかった」と振り返った。

 国際大会は普段の金属バットではなく、木製バットを使用する。そのため適応に苦しむ姿が目立ち、小枝守監督は「金属のスタイルを早く変えないと、なかなか難しい」と不安を募らせた。さらにWBCで苦戦したトップチーム同様、海外勢特有の動く速球への対策も必要だ。20年東京五輪で指揮を執る稲葉篤紀監督から「大きく成長してほしい」と期待される清宮。自分に足りなかった部分を問われ、「まだ分からない」と唇をかんだ。(東尾 洋樹)

 ▼中村(1打数無安打3四球。今大会通算打率・095)本当に悔しい。大事なところで打てず、チームに貢献できなかった。

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