阪神・小野が自己最多9K「次の試合でも続けられるように」

[ 2017年9月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―1DeNA ( 2017年9月9日    甲子園 )

<神・D>12回裏2死満塁、鳥谷のサヨナラ打に喜ぶ小野(中央)
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 若き右腕が見せた快投が収穫だ。先発した阪神・小野は、序盤からDeNA打線を圧倒し7回6安打1失点。プロ2勝目こそ逃したが、無四球と制球も安定し、自己最多9三振を奪って成長の跡を示した。

 「カーブでカウントを取りながら、投げることができた。直球でも押せたし、空振りも取ることができた」

 初回から理想の投球を体現した。初回、先頭の桑原を148キロ直球で見逃し三振に仕留めると、柴田もフォークでバットに空を切らせ、筒香はカーブでタイミングを外し3者連続三振。最高の内容で勢いに乗った。

 「1球、1球の間を早くして投げた」と、投球テンポも意識的に早くし、着実にアウトを奪った。これまでは、武器である直球の球威で抑える場面が目立った中で、課題だった変化球の制球が冴えた。最速152キロの直球を軸にスライダー、カーブと緩急も生きた。

 7回2死一塁から梶谷に直球を捉えられ、右中間を破る同点二塁打を浴びたが、プロ最長タイの7回を力強く投げ切った姿に、金本監督も「今日みたいなのを経験して成長していってほしい。テンポも良かった」と評価した。

 前回8月29日のヤクルト戦で待望のプロ初勝利を挙げ、中10日で臨んだ一戦。「気持ち的にしっかりやらないといけないと思った。試合は作れた」と2戦連続の好投で、チームの勝利にも貢献した。

 「次の試合でも続けられるように、しっかり練習したい」

 勝利の女神は、ひたむきな右腕に振り向きつつある。 (遠藤 礼)

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2017年9月10日のニュース