U18、米から23奪三振も完敗 力関係を象徴“逆清宮シフト”

[ 2017年9月4日 05:30 ]

U―18W杯1次ラウンド   日本0―4米国 ( 2017年9月2日    カナダ・サンダーベイ )

6回2死、見逃し三振に倒れる清宮(右)。左はウェザーズ
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 侍ジャパン高校日本代表は2日(日本時間3日)、1次ラウンドB組で4連覇を狙う米国代表に0―4で敗れ、1勝1敗となった。「4番・一塁」で出場した清宮幸太郎内野手(3年)は3度走者を置いた場面で凡退するなど4打数無安打。23奪三振の力投を見せた投手陣を援護できなかった。3日(同4日午前6時開始)はキューバと対戦する。

 日本では考えられない光景だった。初回1死一、二塁。先制機で清宮が打席に入ると米国の右翼手と中堅手が左翼寄りにシフトした。高校通算109本塁打を誇る左の強打者は日本では大きく右に寄るシフトを敷かれることが多いが、米国の守備隊形が力関係を象徴していた。直球を叩いた打球は二塁正面に飛び、この日最大の好機は併殺でつぶれ、零敗を喫した。

 「完敗。日本の投手とタイミングが違った。自分から崩れてしまった」。米国の93マイル(約150キロ)以上を投げる3投手のリレーを前にフルスイングすらさせてもらえない。国際大会で使用する木製バット。前日、球威のある球に押し込まれた教訓から10グラム重い870グラムで臨んだが、4打数無安打に終わった。

 投手陣が23三振を奪ったが、打撃陣も10三振を喫した。1時間半の雷雨中断明けの2回から救援したウェザースは、元レッズのメジャー73勝右腕・デービッド氏を父に持つ左腕で7回を1安打8奪三振。来年ドラフト上位候補の「メジャー予備軍」の豪華リレーの前に三塁すら踏めず、藤原と小園の2年生コンビによる2安打だけ。清宮は「(3投手の球速は日本の)高校ではいない。(2年前より)投手は全然いい」と舌を巻いた。

 2年前に決勝で敗れた米国に再び黒星。「このチームを倒さないと世界一はない。ここを照準にやっていきたい」と決勝での再戦を誓った。次戦はキューバ戦。「決勝に行くには一つずつ勝っていくしかない」と話す主砲のバットで宿敵への挑戦権を奪いにいく。

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2017年9月4日のニュース