ロッテ・涌井、6年ぶり完封!セットやめ、4年ぶりノーワインドアップ即効

[ 2017年9月3日 08:45 ]

パ・リーグ   ロッテ3―0日本ハム ( 2017年9月2日    ZOZOマリン )

<ロ・日>完封で6勝目をあげた涌井(左)はファンと喜び合う
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 最後までマウンドを守った。スコアボードに「0」を並べた。9回になってもロッテ・涌井の球威は衰えない。この日最速の150キロを連発。最後は大田を空振り三振に仕留めた。散発5安打。三塁を踏ませず、11年5月25日の広島戦以来6年ぶり、ロッテ移籍後は初となる完封勝利を挙げた。

 「最後も余力があった。いい投げ方ができて、まだまだいけるなと思っていた」

 チームは最下位。ここまでわずか4勝のエースは、ふがいない自分を変えたかった。「体力も使うし、勇気がいるけど意を決してやってみようと。直球にも力強さが出るので」。公式戦では13年以来、4年ぶりにノーワインドアップを解禁。ロッテ移籍後は走者の有無にかかわらずセットポジションで投げていたが、球威を求めてかつてのフォームに戻した。直球が走らず「不安の中でやっていた」というこれまでの姿とは別人だった。

 「こんなにすぐ結果が出るとは思わなかった」。ホッとした表情で涌井は「09、10年が理想。そこに近づけたい」と言った。09年は16勝を挙げ沢村賞、最多勝などに輝いた。31歳の右腕は、まだまだ成長曲線を描くつもりだ。試合後のお立ち台では「普通の1勝ですよ」とクールに話した。その言葉の裏側には確かな手応えがあった。 (鈴木 勝巳)

 ▼ロッテ伊東監督 (涌井は)らしい投球をしてくれた。リラックスして投げて、(打者の)手元でワクのいい時に近い真っすぐがいっていた。

 《涌井の完封勝利》 ロッテの完封勝利は今季5度目だが、1投手での完封は初めてで、12球団で最も遅い達成となった。涌井の完封勝利は11年5月25日広島戦以来6年ぶり10度目で現役では能見(神)、メッセンジャー(神)、則本(楽)に並び9位タイ。現役最多は金子(オ)、杉内(巨)の21度。

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