【石井一久 視点】巨人・菅野「引き出しの多さ」が最大の強み

[ 2017年9月2日 08:20 ]

セ・リーグ   巨人3―0DeNA ( 2017年9月1日    横浜 )

小林(右)と話しながらベンチに戻る菅野
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 菅野は中12日の影響か、立ち上がりはふわっと入ったように見えた。真っすぐは高めに抜けることが多く、スライダーもいつもほどのシャープさはなかった。4回までは毎回ピンチを背負いながらも何とかしのぐと、5回からはカーブでアクセントをつける投球に切り替えた。

 4回までは77球中、1球もなかった球種だが、ちょうど3巡目に入る5回からは38球中、半分近い15球。5回の筒香の三振も最後はカーブだった。試合前まで今季の菅野の球種別割合を見ると、カーブは全体の8%に過ぎない。DeNAの打者のイメージにないカーブを多く交ぜることで、相手打者はいつもほどの切れがないスライダーも切れがあるように感じてしまう。

 DeNA戦は今季7試合目の登板。シーズン終盤になれば、相手も研究を重ねてくるが、試合状況や自分の体調などに応じて、力で押したり、変化球でかわしたり、どちらの投球スタイルにもシフトできる。この「引き出しの多さ」が、菅野の最大の強みだ。

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2017年9月1日のニュース