DeNA・飯塚やっとプロ1勝「素直に嬉しい」試合後は校歌熱唱 

[ 2017年8月31日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―3中日 ( 2017年8月30日    ナゴヤD )

5回裏2死、武山を三ゴロに仕留めガッツポーズで引き揚げる飯塚
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 初勝利のウイニングボールを手にロッカーに戻ると、懐かしい歌が流れていた。DeNA・飯塚はチームメートの手拍子に乗せられて、母校・日本文理の校歌を熱唱した。「筒香さんが流してくれたと思う。歌えてよかったです」。6度目の登板で手にした念願の初勝利だけに、喜びもひとしおだ。

 「正直、どうやったら勝てるのかなと考えたこともあったけど、我慢してやるべきことをやった結果だと思う。素直にうれしい」

 新潟出身の20歳はドラフト7位で入団。目標は6位入団からハマのエースに上り詰めた三浦大輔氏だ。壁にぶつかった1年目。6月に右肘遊離軟骨除去手術を受け、ボールが握れず焦りが募った時に助言をくれたのが三浦氏だった。「俺もそうだった。ちゃんとリハビリをやったから今がある」。その言葉を胸にリハビリに励んで、迎えた秋季キャンプで転機が訪れた。

 就任直後のラミレス監督がブルペンを視察。「戦力になって」と声を掛けられた。実は指揮官が携帯している黒色の手帳“ラミノート”に初めて記した選手名が飯塚だった。「先発としていい投手になれる」。そう書かれていたという。それから2年。プロとしての一歩を踏み出した飯塚は「自分が後半戦の救世主のような存在になりたい」と誓い、この日の5回2/3、3安打1失点につなげた。上位を追い、巨人に追われるチーム。指揮官の期待に、結果で応えるつもりだ。 (中村 文香)

 ◆飯塚悟史(いいづか・さとし)

 ☆生まれ&サイズ 1996年(平8)10月11日、新潟県上越市生まれの20歳。1メートル88、85キロ、右投げ左打ち。

 ☆球歴 日本文理2年時に明治神宮大会で準優勝。3年夏の甲子園では4強入りに貢献した。14年ドラフト7位でDeNA入団。15年6月に右肘手術を受け、過去2年間は1軍登板はなかった。

 ☆年俸 520万円(推定)。

 ☆雨男 地元凱旋登板となるはずだった7月4日のハードオフ新潟での阪神戦が雨天中止に。先発予定だった8月15日の中日戦(横浜)も雨天中止となり「こればかりは防ぎようがない」と苦笑い。

 ☆ウイニングボール 山崎康から受け取った記念球は「両親に渡したいと思います」。

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2017年8月31日のニュース