広島3度目マジック消滅 新井反撃打も及ばず 東京D今季初黒星

[ 2017年8月31日 05:30 ]

セ・リーグ   広島4―6巨人 ( 2017年8月30日    東京D )

7回2死満塁、代打の新井は適時打を打つ
Photo By スポニチ

 広島は30日の巨人戦(東京ドーム)に4―6で敗れ、東京ドームでは今季8戦目で初黒星を喫した。途中出場の新井貴浩内野手(40)が7回に一時1点差に迫る2点二塁打を放てば、松山竜平外野手(31)も5回に反撃の適時打。2位・阪神が勝ったことで3度目の優勝マジック消滅となっても攻撃陣は粘り強さを示した。

 あと一歩及ばず、新井は悔しさをにじませた。2点を追う9回も2死一、二塁まで攻めた。フルカウントからカミネロの低めフォークに空振り三振。最後の打者になった。

 「悔しいなあ、あとちょっとだったのに。(チームとして)最後まであきらめずに食らいついた」

 7回には猛追の二塁打を放っていた。4番手の西村を攻め、2死満塁でマシソンを引っ張り出した場面。変化球2球で追い込まれてもバットを短く持ち、4球目の外角高め153キロを右中間へ。2人の走者を迎え入れ、一時は1点差まで迫った。「追い込まれていたので、コンパクトにスイングすることだけを心掛けた」。出番は5回からだった。2死一、三塁で代打で登場して遊ゴロ。一塁守備に就き、2打席目で好機に応えた。

 4番・松山も気を吐いた。5回2死一、二塁で代わった山口鉄のスライダーを右前適時打。「後ろにつなぐ気持ちでいった。しっかり自分のスイングで捉えることができた」。通算3打数無安打に抑えられていた山口鉄からは初安打。もう投手の左右で起用が変わる打者ではなくなった。7回2死一、二塁でもつなぐ意識で四球を選び、続く新井の2点二塁打を呼び込んだ。

 4番・鈴木が23日DeNA戦で右内くるぶしを骨折。穴は大きくても、離脱後の6試合で3試合ずつ先発4番を務める新井と松山を中心に攻撃陣の奮闘は続く。東京ドームで今季初黒星を喫した緒方監督も「こういう風に粘り強い戦いができればいい。結果だけを見ているとこれからの戦いが苦しくなる。いい戦いができるように、しっかりやっていきたい」と前向きだった。

 優勝マジックの消滅は3度目でも2位・阪神とは6・5差。圧倒的な優位に変わりはない。連覇へ向けて一勝ずつ積み重ねていくだけだ。 (柳澤 元紀)

続きを表示

2017年8月31日のニュース