イチ ぶっ飛び133メートルV弾 球団タイ代打21安打

[ 2017年8月24日 05:30 ]

ナ・リーグ   マーリンズ12―8フィリーズ ( 2017年8月23日    フィラデルフィア )

<フィリーズ・マーリンズ>ダブルヘッダー第1試合の7回、代打で勝ち越し3ランを放つイチロー
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 マーリンズのイチロー外野手(43)が22日(日本時間23日)、フィリーズとのダブルヘッダー第1戦で球団タイ記録となるシーズン21本目の代打安打を3号決勝3ランで飾った。同点の7回に右中間最深部へ運んだ自身2本目の代打アーチは、飛距離133メートルの特大弾。43歳の現役最年長野手が、いまだパワーが衰えていないことを証明した。

 打った瞬間、イチローは本塁打を確信した。3―3の7回無死一、二塁。真ん中のツーシームにヘッドを利かせて振り抜いた。

 「甘い所に来れば狙おうかなという感じですね。この(狭い)球場だから行ったとは思いましたけど」

 09年にロス・グロードがマークしたシーズン代打安打の球団記録21に並ぶ一撃は、右中間フェンスを軽々と越えた。本塁打の飛距離を計測するスポーツ専門局ESPNの「ホームラントラッカー」によると、435フィート(約133メートル)は計測を開始した06年以降では自己最長。36歳だった7年前の429フィート(約131メートル)を上回った。

 「そういう感触はなかった」と話すが、14年から3年連続1本塁打だった43歳は飛距離アップに手応えを感じている。昨季は、速球に差し込まれないように、体のねじれを使ったスイングから最短距離でバットをぶつける打ち方に変えた。打率は前年の・229から・291へと大幅に上がったが、その一方で遠心力が伝わらなくなり飛距離は落ちた。そこで、今季はバットをぶつける感覚は残したまま、ヘッドを遅らせて遠心力を利用する新技術に挑戦。飛距離が伸び、4年ぶりの3本塁打をマークした。

 イチローの決勝弾で勢いがついたチームは、ダブルヘッダーに連勝。3連勝で4月27日以来の勝率5割に戻し、ワイルドカード圏内に5・5ゲーム差に迫った。イチローは「この2勝は大きい。色気を出さずにできたらいいんじゃない?そういうレベルだと思います」と笑顔で締めた。

 ≪メジャー記録あと7≫イチローの代打安打21は、ロッキーズのバレイカに6本差をつけて両リーグ最多。大リーグ記録は95年にロッキーズのジョン・バンダーウォールが樹立した28で、残り38試合で射程圏内に入っている。日本記録は07年にヤクルト・真中満(現ヤクルト監督)がマークした31。

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