金本監督 福留&中継ぎ陣フル回転辞さず「エンジン掛ける」

[ 2017年8月22日 05:30 ]

阪神・金本監督
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 阪神・金本知憲監督(49)が21日、「ここからエンジンを掛けていきます」と残り34試合でのラストスパートを宣言した。状況によっては、シーズン中盤まで慎重に起用してきた福留や中継ぎ陣のフル投入も辞さない構え。一戦必勝の先に、頂点を見いだす。 

 長いシーズンもとうとう最終盤を迎えた。泣いても笑っても、残り34試合。金本阪神はここでもう一段階ギアを上げ、最後まで攻める。目の前の一戦一戦を、全力で勝ちに行く態勢に移行するというわけだ。金本監督の言葉も、熱を帯びた。

 「相手どうこうよりも、今は貯金を増やしていけばいいんじゃないかな。目先、目先でね。大事に使ってきたかいもあって、リリーフも、もってくれているし。まあ、ここからエンジンを掛けていきますよということで」

 一戦必勝で、ラストスパートを掛ける。目下60勝48敗1分けの2位。そして首位・広島とは8・5ゲーム差。もちろん頂点を目指すことに変わりはない。ただ先を見据えて戦う段階は終わった。すでに109試合を消化。マラソンで例えれば残り10キロ地点。そして競馬なら第4コーナー。ここからは目の前の勝利にこだわっていく。その積み重ねの先に、頂点を見いだす時だ。

 「状況によっては、(福留やドリスに無理をしいることも)出てくると思う。そのためにチームの姿勢としても、やっぱり戦っていく姿勢というのを見せていかないと。当然、リリーフも分かってくれていると思う」

 指揮官が見通しを立てたように、戦い方を変えれば選手起用法も変わる。20日の中日戦でドリスに今季初のイニングまたぎを託した一手が、今後の戦い方を物語っていたというわけだ。開幕以来、福留には週1〜2回の休養日を設定してきた。中継ぎ投手陣も球数、登板回数に神経を使いながら起用してきた。すべてはラストスパートを掛けるための布石だった。今後は福留にも中継ぎ投手陣にも、フル回転を求めることになる。昨季と同じ轍(てつ)は踏まないためだ。

 昨年は長期ロードを終えた8月25日時点で借金8の4位ながら、3位に0・5差とAクラスをうかがえる位置に付けていた。だが息切れしたチームは翌26日から悪夢の7連敗を喫するなど一気に低迷し、終戦を迎えた。だが今年は違う。「ちょっと孝介が復活してきてくれたからね。(層が厚くなった?)そうやね。糸井も帰ってきてトリも調子を上げてきて」。ゴールまでムチをふるい続ける。 (惟任 貴信)

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2017年8月22日のニュース