兄はソフトB 東海大菅生 上林 “神走塁”で9回同点「ガッツポーズはダメと言われていたけど…」

[ 2017年8月22日 17:38 ]

第99回全国高校野球選手権大会第13日準決勝   花咲徳栄9―6東海大菅生 ( 2017年8月22日    甲子園 )

<東海大菅生・花咲徳栄>9回裏1死一、二塁、東海大菅生・田中の遊撃への適時打で一塁走者の上林が同点の生還
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 敗れた東海大菅生だが、9回の同点劇を演出したのは代走の上林昌義(3年)だった。2点を追い1死一塁から代打猪股寛太(同)が左前打でつないだ。ここで同点の走者として猪股に代わって上林が起用された。「絶対ホームに還ってやろうと思っていた」と続く田中幹也(2年)の遊撃強襲打が外野に抜けると、50メートル5秒9の足で見せ場を作った。

 「二塁を蹴って三塁前でコーチャーがグルグル手を回していたし、ぼくも行けると思った」と本塁突入。返球がやや一塁側に逸れたのを見て「左手でホームに触れる」と判断、間一髪でセーフとなり甲子園が揺れるほどの大歓声が沸き起こった。「ガッツポーズはダメと言われていたけど、小さくやっちゃいました」という殊勲の走塁。打った田中が「上林さんがよく本塁に還ってくれた」というほどの“神走塁”だった。

 上林の兄は現在、ソフトバンクでブレーク中の誠知。「兄と比較されるかと思って仙台育英には行かず菅生を選んだ」という。この走塁も届かず延長での敗戦となったが「後輩には最後まであきらめるなと伝えたい」と最後は満足そうに話していた。

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