丸、最多安打でVだ トップタイ139安打「勝ちにつながる」

[ 2017年8月22日 05:30 ]

広島・丸
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 広島・丸佳浩外野手(28)が安打数で中日・大島とリーグトップに並んだ。20日のヤクルト戦で3安打を放ち、今季の「H]は139本。本人は個人記録に無関心でも、初の打撃タイトル獲得へ視界は良好だ。優勝へのマジックを「24」としたチームは、22日から3位・DeNAと3連戦(横浜)。丸は勝利に貢献する1本を誓っている。

 19号2ランを含む3安打2打点と活躍し、チームの逆転勝利に貢献した20日のヤクルト戦。三塁打が出ればサイクル安打達成だった延長10回、遊ゴロに終わった最終打席を尋ねると、丸はまじめな顔で悔しがった。

 「マジですか! 意識にないし、全然知らなかった。誰か教えてくれれば(三塁打を)狙っていたのに」

 心身が充実していないと、口にできない言葉。なるほど、誇れる数字がズラリと並ぶ。リーグ1位の84得点を皮切りに、出塁率・404(同2位)、打点76(同3位)、打率・315(同4位)。今季の安打数も139本となり、中日・大島とトップで並んだ。

 「自分の数字は知っているけど、相手のは知らない。従って、タイトルへの欲もないですね」(笑い)

 いささか拍子抜けする反応。他の主力選手の多くがそうであるように、丸も個人記録には至って無頓着だ。行動にも表れる。19日のヤクルト戦。4回無死二塁の先制機に、自主判断で送りバントを敢行した。相手は難敵・小川。チームの勝利を優先した結果だった。

 だが、無頓着だからといって、タイトル獲得の可能性が無くなるわけではない。石井打撃コーチは「クイックにも対応し、2通りのタイミングの取り方ができるようになった」と、丸の進化に言及。最多安打に向けては、こう助言を贈る。

 「率にこだわってほしい。スタイルを崩さなければ、結果は後から付いてくると思う」

 丸にとっては節目の10年目。チームの連覇が最優先だが、キャリアハイを狙う気持ちは当然ある。打率(・310=14年)、本塁打数(20本=16年)、打点(90=16年)、安打数(166本=14年)の自己ベスト更新は、射程圏内だ。

 「(安打数や出塁率の)数字がよくなれば勝ちにもつながる。勝てばいいんですよ」

 13年の盗塁王だが、打撃タイトルはまだない。昨季の菊池に続いて、広島から2年連続最多安打獲得へ。丸がDeNA戦でも「H」を重ね、マジック減らしに貢献する。 (江尾 卓也)

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2017年8月22日のニュース