DeNA今永 05年土肥以来!ベイ左腕2桁「残りの試合全勝したい」

[ 2017年8月18日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA4―1中日 ( 2017年8月17日    横浜 )

<D・中>7回無失点で自身初の10勝目を挙げた今永
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 最初のピンチは最後の場面だった。3―0の7回1死一、三塁。DeNA・今永は木下拓をスライダーで三ゴロ併殺に仕留めると、雄叫びを上げた。

 「口には出していなかったが、僕の中で8月中に10勝を一つの区切りにしていた。達成できてうれしい」。7回6安打無失点に抑え、2年目で初の2桁となる10勝目。球団の左腕では05年土肥(現西武投手コーチ)以来12年ぶりだ。試合後は大切そうにウイニングボールを左手で持った。

 立ち上がりは最悪だった。初回、先頭の京田に左前打を許した。荒木を二ゴロ併殺に打ち取ったものの、続く大島にストレートの四球。無失点に切り抜けたが、「最初はどうなるのかと思った」と制球に苦しんだ。

 それでも崩れないのが2年目の進化だ。軸足の重心が後方に傾いているのに気付き、打者方向を意識することで修正。1年目はリリースポイントしか気にしていなかったが、今季はフォーム全体を意識するようになった。2回以降は無四球の投球で「1イニングで修正できたのがよかった」と胸を張った。

 5月28日の阪神戦。4試合白星がなく、1勝3敗と勝てずにいた。プレートの位置を一塁側から三塁側に変更し「勇気のいることだった。景色が変わった」という。右打者の内角を攻める上で角度を付けるより、直線的に投げることを重視したことで制球が定まった。ここから9勝2敗の快進撃。現在、5連勝中で「勝てない時期があったから、今がある」と振り返った。

 2年目左腕の快投でチームは3連勝。2位・阪神を1・5ゲーム差で追走する。絶好調の今永はお立ち台でも“絶口調”だ。今後、予想される登板数は6試合。「残りの試合全勝したい。16勝?できると思います!」と高らかに宣言した。 (中村 文香)

 ▼DeNA・ラミレス監督(10勝目を挙げた今永について)うちで一番安定している投手。

 ▼DeNA・嶺井(今永を好リードし、打っても3打数2安打1打点)今永が初回に苦しい中で抑えてくれて1点でも多く取りたいと思っていた。

 ≪07年三浦以来の防御率5傑狙う≫2年目の今永(D)が5連勝で自身初となる10勝をマーク。チームの左腕で2桁勝利を挙げたのは05年土肥(10勝)以来12年ぶりだ。この日は7回を無失点で防御率はリーグ5位の2・50。チームで防御率5傑入りなら、07年三浦(3・06=4位)以来10年ぶり。左腕では93年野村(2・51=4位)がいるだけ。今永が5位以内なら24年ぶり球団史上2人目になるがどうか。

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