若虎の執念!阪神・北條 サヨナラ呼んだ 10球粘って福留につなぐ

[ 2017年8月18日 05:48 ]

セ・リーグ   阪神5―4広島 ( 2017年8月17日    京セラドーム )

<神・広>9回、サヨナラ犠飛を放った福留(左)と抱き合って喜ぶ北條
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 阪神は17日の広島戦(京セラドーム)で今季5度目のサヨナラ勝ちを収め、同一カード3連敗を阻止した。6日以来の先発出場だった北條史也内野手(23)が9回1死一、二塁から10球目を左前打。粘りの打撃で福留孝介外野手(40)の中犠飛を呼んだ。3回には中前へ同点打。開幕遊撃を任されながら悔しい降格も経験した若虎が意地と執念を見せた。

 このままでは終われない――。苦しみ続けた北條は屈辱を振り払うように執念を見せた。「すぐ追い込まれたので粘って(福留)孝介さんに回すという気持ちだった」。4―4の9回。1死一、二塁の好機だった。2球で追い込まれても簡単に倒れない。ボール球は見極め、伸びのある直球は食らいついたファウルで粘り、最後は10球目のフォークを捉えて左前へ運んだ。

 一塁上では右拳を握ってガッツポーズ。前進守備だったことでサヨナラ打にはならなくても、満塁へ好機を広げて福留のサヨナラ中犠飛を呼び、主将を囲むナインの歓喜の輪になだれ込んだ。

 前日に右脇腹を痛めて途中交代した大和が出場選手登録を抹消。「2番・遊撃」で8月6日のヤクルト戦以来の先発出場し、3回1死二、三塁では福井のフォークを中前へ運ぶ同点適時打も放った。敗れていれば同一カード3連敗で広島とは今季最大の11・5差。窮地を救った北條に金本監督も頬を緩めた。

 「今年は調子が上がってこなかったんですけど、今日ぐらいの集中力というか粘りを出してくれれば上昇してくる。ケガで巡ってきたチャンスですけど、生かさないと」

 誰もが飛躍を予感したプロ5年目。開幕戦は「6番・遊撃」だった。初の栄誉で期待を集めながら早々と暗転した。オープン戦終盤からの不振を引きずった低迷。6月29日には打率1割台まで落ち、翌30日に金本政権では初の降格を経験した。

 思えば心は常に「恐怖」と「不安」に支配されていた。昨季終盤は鳥谷に替わって遊撃に定着してもオフには偽らざる本音を漏らしていた。

 「僕が“鳥谷さんと遊撃で勝負します”なんて言えるわけない。後輩の(植田)海だって足があって、打てるようになれば、僕なんか出られなくなりますから。来年のことを考えると不安しかない。どうなってるんだろうと…早く1年後にワープしたいです」

 試練の1年の答えはまだ出ていない。「チャンスと思ってやるしかない。今までダメだったので巻き返す気持ちでいる」。強い決意で前を向いた。(遠藤 礼)

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