仙台育英・杉山“思い切り”のミスが幸運呼び寄せた!父は元西武の賢人氏

[ 2017年8月17日 18:34 ]

第99回全国高校野球選手権大会第9日2回戦   仙台育英1―0日本文理 ( 2017年8月17日    甲子園 )

<仙台育英・日本文理>2回裏1死一、二塁、捕手牧田からのけん制を日本文理・笠原(右)が捕球できず、杉山(左)の三進を許してピンチが広がる
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 緊迫した投手戦の中、決勝のホームを踏んだのは仙台育英の杉山拓海(3年)だった。父はプロ野球の西武などで活躍した賢人氏。父からは「思い切りやってこい」とアドバイスされ、この日も“思い切り”のミスが一転幸運を呼んだ。

 2回、先頭打者として左前打で出塁。送りバントで二塁に進むと「次の塁を狙っていた」とリードを大きくとった。前田颯太(3年)が死球で出塁、斎藤育輝(3年)の3球目だった。投球がショートバウンドし「行ける」と思った杉山だったが捕手が捕球し二塁に送球。危うくタッチアウトになるかと思われたが送球がそれ、そのスキに三塁へ進み、斎藤の三ゴロで決勝点となるホームを踏んだ。

 試合前、佐々木順一朗監督が杉山を評して「いつも何か狙っているんですよ。何かしてやろうと。でもほとんどが失敗するんです」と報道陣を笑わせた。しかし、昨夏にはベンチすら入っていなかった男が冬の振り込みでレギュラーの座をつかんだ努力を買っていた。この日も「次の塁を何とかして盗んでやろう」という前向きな姿勢が相手の失策を誘い、大きな1点が入った。

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2017年8月17日のニュース