松商学園・直江 ほろ苦い経験が偉大な父に追いつく第一歩

[ 2017年8月17日 09:30 ]

第99回全国高校野球選手権大会第8日   松商学園3―6盛岡大付 ( 2017年8月16日    甲子園 )

松商学園の2番手・直江
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 ◆100回大会の主役たち

 エース青柳真の涙を見た2年生の直江は、甲子園のマウンドに初めて立った喜びよりも、悔しさがこみ上げていた。3点差に開いた7回1死から救援。青柳から白球を渡され、4番・比嘉を二ゴロ併殺で切り抜ける。しかし、8回に1点、9回も比嘉にソロを浴びてダメ押しの1点を許した。

 「自分のピッチングをしようと思ったけど、県ではできたことが全国ではレベルが違った。自分の足りない部分を甲子園で教えてもらいました」。最速142キロを誇る1メートル83の大型右腕。父・晃さん(49)は松商学園のエースとして春2回、夏1回甲子園のマウンドに立った。小さい頃から父の指導を受け、迷わず同じユニホームを着た。「甲子園で勝った父の凄さが改めて分かりました」。甲子園で投げたことで父の偉大さを実感した。背番号11は「今度は自分が1番をつけ、立場や責任などいろんなものを背負っていきます」と続けた。名前の「大輔」は、晃さんが早実のエースとして5季連続甲子園に出場した荒木から付けた。だから甲子園が似合う。これから真のエースを目指し、全国レベルへの階段を上がっていく。 (落合 紳哉)

 ◆直江 大輔(なおえ・だいすけ)2000年(平12)6月20日、長野県生まれの17歳。小3で軟式の本郷育成会少年野球部で野球を始め、柳町中時代は中野シニア(硬式)で投手を務め、3年春に全国大会出場。北信越選抜で台湾遠征にも参加した。好きな言葉は「感謝」。家族は両親、姉、弟、祖父母。1メートル83、73キロ。右投げ右打ち。

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2017年8月17日のニュース