巨人・阿部「切り替えて、上に」ＣＳ進出へ“無休”先発へ

セ・リーグ   巨人―ヤクルト （ 2017年8月15日    神宮 ）

改札へと向かう巨人・阿部
Photo By スポニチ

　巨人・阿部が通算２０００安打達成から一夜明けた１４日、遠征地の広島から東京に戻った。１１年連続のクライマックスシリーズ出場へ、３８歳が無休で打線の中心を担う。

　「まだ実感が湧かないなー」。正直な気持ちだった。金字塔を打ち立てたが、シーズンは続く。チームは４位で３位のＤｅＮＡと４ゲーム差あるだけに、高橋監督は「（阿部の）代わりはいない。（休ませる）余裕はない」と期待。出ずっぱりの４番打者を、今後も休養なしで先発起用する方針を示した。

　今季はここまで９３試合に出場。カウントダウンが始まってからは重圧とも戦ったが、頑健な体と強い心が支える。快挙直後の会見から「切り替えて、上にいけるようにしたい」と次戦を見つめていた。１５日のヤクルト戦から再始動。練習ではナインがそろいの記念Ｔシャツを着て士気を上げる予定だ。

　前夜からスマートフォンに大量の祝福メッセージが寄せられた。試合後はテレビ各局で生出演したが、合間を縫って返信を開始。約４時間の新幹線移動中も続けた。丸半日をかけて返信し「（メッセージの数が）凄いことになっていた」と笑った。巨人生え抜きで２０００安打を達成した過去４人は全員、そのシーズンをＡクラスで終えている。チームの浮上へ、これまで通り「勝てる一本」を目指す。　（神田　佑）