青森山田・中沢で史上初３日連続！２打席連発の甲子園

第９９回全国高校野球選手権第７日・２回戦   青森山田６―２彦根東 （ 2017年8月14日    甲子園 ）

＜彦根東・青森山田＞５回１死、２打席連続本塁打を放つ青森山田・中沢
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　「恐怖の７番打者」が聖地で覚醒した。１―０の４回１死一塁、青森山田・中沢は、甘いカーブを引きつけて左越え２ラン。５回は内角寄りの直球を捉え、バックスクリーンへダメ押しソロ。試合前まで公式戦わずか２発だった背番号７は、ベンチで中学時代からの恩師・兜森崇朗監督に手荒い祝福を受けた。

　「１本目は緩い球を引きつけ、２本目は来た球を強く打つことを意識しました。甲子園でここまで打てて、うれしい」

　１５年８月の就任後、待望の甲子園初勝利を挙げた兜森監督は「期待して１年以上たつが我慢して使い続けた。甲子園という舞台が目覚めるきっかけになったのかな」と目尻を下げた。１２日の谷口（神戸国際大付）、１３日の神野（天理）、そして中沢と「３日連続２打席連続本塁打」は史上初の快挙だった。

　週４度ジムに通う筋トレマニア。「体つきがいい」と陸上のウサイン・ボルトに憧れ、ベンチプレス１０５キロを上げるパワーを持つ。多いときは一日に８度、プロテインを飲み１０種類のサプリメントを摂取。努力が実を結び「筋肉も喜んでいると思う」と笑った。

　以前は県外出身者が主力の大半を占めていたが、この日は先発９人全員が青森出身。中沢は「チームの頑張りで青森の方を元気づけられたら」と東北勢初の頂点を見据えた。　（原田　真奈子）

　◆中沢　樹希也（なかざわ・じゅきや）２０００年（平１２）４月１１日、青森県生まれの１７歳。小２から野球を始め、青森山田リトルシニアでは２年春と３年夏に全国大会８強。青森山田では１年秋からベンチ入り。１メートル７０、７８キロ。右投げ右打ち。

　≪３日連続でゲーム２打席連続本塁打は史上初≫青森山田の中沢が彦根東戦で２打席連続本塁打。１２日の谷口（神戸国際大付）、１３日の神野（天理）に続き、３日連続でゲーム２打席連続本塁打は史上初となった。２日連続は８５年８月２０、２１日に清原（ＰＬ学園）、００年８月１３日に中井（鳥羽）、同１４日に大場（仙台育英）が記録していた。２打席連続本塁打は中沢で３４人目、３６度目で、２年生では７人目となった。また、１大会でゲーム２打席連続本塁打を３人が記録するのは、００年の４人以来。