救援失敗…高岡商・山田、涙の誓い「来年も甲子園に。それが恩返し」

[ 2017年8月15日 10:15 ]

第99回全国高校野球選手権第7日・2回戦   高岡商1―11東海大菅生 ( 2017年8月14日    甲子園 )

<高岡商・東海大菅生>8回から2番手で登板した高岡商・山田
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 ◆100回大会の主役たち

 試合後にエース土合(どあい)に頭を叩かれ「おまえには来年があるぞ」と声をかけられた瞬間、こらえていた高岡商(富山)・山田の目から大粒の涙があふれた。

 富山大会決勝で完投して優勝投手となったMAX148キロ左腕は、1―3の8回からマウンドに立った。「力で抑えてやる」。しかし自慢のストレートが走らない。この日の最速は143キロ。制球も乱れ先頭打者を四球で出して失点。9回も先頭打者の四球から崩れて大量失点。試合は決まった。

 控室に戻っても号泣は止まらない。道具バッグに顔を伏せて泣きじゃくった。「雰囲気にのまれ、球も走らず切り替えられなかった。僕が大量点を取られ3年生に申し訳ありません」。3年生へのわびばかりだった。

 少し時間が経過して落ち着くと「変化球、制球を磨き来年も甲子園に来ます。それが先輩への恩返しです」と精いっぱい前を向いた。岡本真夜の歌にもあるじゃないか。「涙の数だけ強くなれるよ」と。来秋のドラフト候補。甲子園から厳しい激励をもらったと思えばいい。 (落合 紳哉)

 ◆山田 龍聖(やまだ・りゅうせい)2000年(平12)9月7日、富山県生まれの16歳。小4から野球を始め窪スポーツ少年団では投手。氷見市西條中学(軟式)ではエースで4番。高岡商では1年秋から背番号13でベンチ入り。今春のセンバツでも背番号11でベンチ入りした。家族は両親と弟。1メートル82、78キロ。左投げ左打ち。

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