西武・山川 また打った 浅村ヘッスラに「あんな姿を見せられたら…」

[ 2017年8月7日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6―1ソフトバンク ( 2017年8月6日    メットライフドーム )

<西・ソ>5回2死一、二塁、左中間に8号3ランを放つ山川
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 炎獅子たちの歩みはたった1敗では揺るがない。西武は5回に同点とされたが、その裏だ。浅村が気迫の一塁ヘッドスライディングで併殺崩れの間に勝ち越し、なお一、二塁。快進撃の象徴たる山川がまた打った。左中間席中段への8号3ランで勝利を決定づけた。

 「浅村さんのあんな姿を見せられたら…。昨日は負けたが、勝ったのは昨日の延長かなとも思う」。球団記録にあと1勝届かず、13連勝で止まった前夜。1―7の8回から猛反撃し、山川の2点打で一度は追いついた。7月26日にスタメンに抜てきされ、そこから10勝1敗。特に8月は驚異的だ。4本塁打、14打点はリーグトップで、打率5割も2位だ。

 前日に同じ一塁手のメヒアが再調整のため、出場選手登録を抹消された。定位置をつかみつつあるが「今日打たないと明日はない」と言い切る。忘れられない悔しさがある。2年目の15年は1軍で1打席のみの出場に終わった。「1打席しかもらえなかった年がある。挑戦者の気持ちは忘れちゃいけない」と試合後も汗まみれでバットを振り続ける。

 「昨日の試合を誇りに思うし勝った気持ちでいる。この気持ちを持ち続け戦おう」。辻監督は試合前に選手にそう伝えようとしたが、のみ込んだ。その理由は「選手の気持ちだよ」。練習から全員が歩みを止めていないことに気付いたからだ。

 栗山の休養で5番に座った山川は「中村さんが勝負を避けられ、チャンスで回ってくる」という。4番・中村はこの日3四球。主軸の後を打つ5、6番こそ打線の肝であり、出身地・沖縄のシーサーよろしく、「炎獅子の守り神」として局面を託される。「またここから連勝記録をつくれるよう頑張ります」。パ全球団相手の5カード連続勝ち越しに導いた赤きシーサーは、力強く前だけを見据えた。 (後藤 茂樹)

 ≪9試合連続5点以上≫西武は6―1でソフトバンクに勝利。これで7月28日ロッテ戦からの得点は5、6、7、8、7、8、8、7、6と9試合連続5点以上。西武がゲーム5点以上を9試合続けたのは、昨年8月14日オリックス戦から同26日日本ハム戦でマークして以来。球団記録は97年8〜9月の11試合連続となっており、あと2試合に迫った。

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