巨人・相川「オヤジでも」球団史上最年長41歳0カ月サヨナラ打

[ 2017年7月31日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―4DeNA ( 2017年7月30日    東京ドーム )

<巨・D>9回2死一、三塁、サヨナラ打を放ち、チームメートの手荒い祝福を受ける相川(中央)
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 巨人が30日、今季4度目のサヨナラ勝ちでDeNAを5―4で下した。1点を追う9回に相川亮二捕手(41)が左中間へ逆転の2点二塁打を放った。41歳0カ月でのサヨナラ打は、球団史上最年長記録。自身6年ぶりのサヨナラ打で、3位・DeNAとの2連戦に2連勝し、その差は4ゲームと射程圏に入った。

 理想の弾道だった。高めに来たツーシームをアッパーでかち上げた打球がライナーで左中間を抜ける。相川は二塁に到達すると両腕を突き上げた。

 「自分でも正直、想像できなかった。オヤジでも、まだまだできることを見せたかったので本当にうれしい」

 3―4の9回2死無走者から、36歳村田が中前打、35歳亀井も続いた。一、三塁で最後は41歳の相川だ。「1点入れば同点。センター方向に」と守護神・山崎康の初球を叩いた。自身6年ぶり6度目のサヨナラ打。15年に巨人に移籍後は初だ。41歳0カ月は球団史上最年長の劇打で「中年の意地を見せたかった」と胸を張った。

 捕手・相川を象徴する一振りだった。プロ23年目。「8番」を任されることが多い。次打者は投手ゆえに「併殺打を打ってしまっては意味がない」と、練習からゴロを打たないことを心掛けた。逆に守備では「どうやってゴロで打ち取ろうか」と考え続けた。その配球論を、打席で生かすようになった。

 ヤクルトに在籍していた5年前。宮本、青木(現アストロズ)らとバットの軌道について語り合う機会があった。「ボールは上から落ちてくる。その軌道に合わせてバットを下から出せば、線で捉えることができる」。一見アッパーに見える軌道こそが「レベルスイング」という持論にたどり着いた。今季は控えに甘んじ、主に代打で19試合の出場。それでも「自分のスイングを磨こう」と取り組み、9試合、16打席ぶりの安打につなげた。

 3点差以上のビハインドを逆転勝利したのは今季初めてで、3位DeNAとの2連戦連勝で4ゲーム差に迫った。「1つでは(差が)詰まらないところで2つ勝った。勝てたのは大きい」と高橋監督が話せば、相川も「まずは5割に持っていく。2つとったのは大きい」と言った。最大11あった借金も4。チームも上昇軌道を描く。 (神田 佑)

 ≪球団最年長記録≫相川(D)がヤクルト時代の11年7月13日中日戦以来通算6本目のサヨナラ安打。41歳0カ月でのサヨナラ安打はリーグ7位タイの年長記録で、92年八重樫(ヤ)の40歳10カ月を上回るセ捕手の最年長記録だ。また、巨人の40代サヨナラ安打は(☆は逆転)

年 打者 月 日 対 年齢

57南村10・17広 40・6

80王 8・14 中 40・2

15井端6・3  オ 40・0

17相川7・30 D☆41・0

 と4人目で、南村侑広の40歳6カ月を抜く球団最年長記録になった。

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