清宮第1号は甲子園4強腕から 田辺廉さん「中学あがりとなめていた」

[ 2017年7月29日 09:10 ]

第99回全国高校野球選手権西東京大会   早実4―1八王子学園八王子 ( 2017年7月28日    神宮 )

関東第一時代の田辺廉さん
Photo By スポニチ

 清宮の第1号は15年4月18日、春季東京都大会準々決勝の関東第一戦だった。打たれたのは関東第一のエースナンバーを背負っていた田辺廉さん(19)。「ここから伝説が始まったわけですからね」と懐かしそうに振り返った。

 関東第一2点リードの5回1死二、三塁、3番・清宮の第3打席。130メートル弾が神宮第2球場の中堅後方ネットに突き刺さった。「打たれた瞬間、(打球方向を)見向きもしなかった。1年生であの飛距離かと。あのときは4番(加藤=現早大)を警戒していて、清宮は1年生なので中学あがりだと思ってなめていた」。田辺さんはその夏、東東京代表として甲子園に出場。最速143キロの速球を武器に4強入りに貢献した。そんな右腕にとっても、1年生の一発は衝撃的だった。

 田辺さんは現在、公務員試験受験に備えて大原専門学校に通いながら、クラブチームでも野球を継続。最速は149キロまでアップした。「清宮と今、対戦してみたい。あの時に打たれた直球、真ん中高めの同じコースで勝負したい」と話す。

 互いに甲子園に出場した15年夏。開会式で清宮に「よく打ってくれたな」と声を掛けると「2打席抑えられていたので打っちゃいました」と返された。にんまり話す1年生に「可愛いやつだな」と思ったという。「清宮に第1号を打たれたのは現役中は嫌な思い出だったけど、今では公務員試験の面接のいいネタになっている」と活躍を喜んでいる。

続きを表示

2017年7月29日のニュース