巨人・阿部 V2点打!広島戦今季初逆転勝ち 大台あと16

[ 2017年7月28日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―3広島 ( 2017年7月27日    京セラドーム )

<巨・広>4回無死一、三塁、阿部は逆転の2点二塁打を打つ
Photo By スポニチ

 二塁へ走る金色の靴底が光る。先発を固定できず10戦全敗だった木曜日に今季初勝利。巨人・阿部が、暗い数字に光を差した。

 「追い込まれていたので、よりコンパクトに打とうと思った」。1―2の4回無死一、三塁。バットを指1本分短く持ち、中村祐の直球を引っ張った。逆転の2点二塁打。京セラドームの主催試合で、スタンドのオレンジタオルが回った。

 球宴前、ニューバランス社の金刃スパイクを2足用意した。靴底を見せ「純金。300万円する」と驚かせたが、実は金メッキ。靴はメッキでも、勝負強さは光った。ユーモアもたっぷりだ。2000安打まで、これで16本。お立ち台でも「皆さんが先走ってそればっかり言うんで」と阿部節で笑わせた。

 後半戦は34打数8安打、打率・235。「力んでうまく打てない」と悩むが、打撃にも遊び心を取り入れた。バース打法。阪神で202発を放ち、2度の3冠王に輝いた主砲の動画を見て参考にした。練習で、タイミングをとるためにグリップを上下させて豪快に引っ張る。前日は早出特打を敢行し、若手に交じりフリー打撃。ロングティーでは、最強助っ人のように体全体を大きく使った。

 広島には今季4勝目(13敗)で、初めての逆転勝利だった。高橋監督は「勝負強く打ってくれた。こういう試合を取っていけば少しずつ5割に近づく」と振り返った。借金はまだ6ある。「チームが勝てる1本を打っていきたい。(決勝打は)うれしい」と阿部。バスに乗る直前、一瞬だけ白い歯が光った。 (神田 佑)

続きを表示

2017年7月28日のニュース