金本監督明言 ロジャース4番継続 理想のジグザグ“パンダ打線”

[ 2017年7月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神―DeNA ( 2017年7月25日    甲子園 )

東京から帰阪するロジャース
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 「パンダ」がキーマン!阪神・金本知憲監督(49)が24日、前日23日のヤクルト戦(神宮)で初めて4番起用したジェイソン・ロジャース内野手(29)を当面、4番起用していく方針を示した。指揮官は今季開幕前から左右交互のジグザグ打線を構想しており、「4番ロジャース」にメドが立てば、糸井、福留らが脇を固める理想オーダーを組むことが可能となる。

 1人のスラッガーの加入で、金本阪神は理想オーダーの青写真を描くことが可能となった。ロジャースだ。目下5試合出場17打数7安打、打率・412、2本塁打、7打点。23日ヤクルト戦では来日後初の4番に座って2安打と、変わらぬ頼もしさを発揮した。そんな「パンダ」の今後の起用法について、指揮官が指針を示した。

 「(ロジャースの4番が)はまってくれれば、いいけどね。そう(当面は4番起用)やね。(打線の)並びもいいし。(左右)ジグザグをうまく組める確率も高くなるしね」

 今季の開幕前、金本監督が構想していたオーダーこそ左右交互の「ジグザグ打線」だった。チームは福留、糸井、鳥谷、高山ら左の巧打者タイプが多く、4番に右の強打者を据えることができれば一気にオーダーの大枠が固まるはずだった。ところが新助っ人キャンベルは主砲タイプではなく、原口、中谷も4番には物足りない。結局、福留を4番起用することになり、3番糸井から2者連続「左」のオーダーを組まざるをえなかった。それがロジャース加入によって、状況が好転する。

 “試用期間”で「4番ロジャース」にメドが立てば、相手投手の左右に影響されないジグザグ打線を組むことが可能となる。さらに右脇腹の筋挫傷で離脱中の糸井が帰ってくれば、いよいよ、西岡、上本、糸井、ロジャース、福留、鳥谷…と続くオーダーの完成だ。

 その「技」にも、及第点だ。指揮官は22日ヤクルト戦の9回、相手守護神ルーキの速球を難なく右前へ運んだ一打に、ロジャースの高い打撃技術を見いだした。「ルーキの速い球を打ったのがよかった。コースは見えなかったけど、軽く打ったもんね。あれ、(他の選手にも)見習ってほしいよね。バーンと振るんじゃなく、カツーンと。速い球をやっぱり、ああやって打てる選手だから。(対応力も)今のところ、あると思う」。期待は日増しに高まる一方だ。

 当のロジャースは泰然自若で「(本塁打狙いは)ノーだ。(今後も)自分の持ち味を出せるような打撃をしたい。チームに貢献する打撃が一番さ」と早くも主砲らしいコメントを発した。上野動物園のパンダの赤ちゃんに負けじと、虎の「パンダ」も明るい話題を振りまいてくれそうだ。(惟任 貴信)

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2017年7月25日のニュース