ヤクルト 7月初白星!14連敗で止めた 選手のみミーティングで結束

[ 2017年7月23日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト6―2阪神 ( 2017年7月22日    神宮 )

<ヤ・神>連敗を止め、山田(右)らナインとタッチする真中監督
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 47年ぶりの長いトンネルをやっと抜けた。ヤクルトが22日、阪神を6―2で下し、連敗を14で止めた。今季初めて山田哲人内野手(25)を4番で起用し、初回に左中間席へ先制15号2ランを放つなど、新打線は効果的に7安打で6点を奪った。1970年8月4〜25日に記録した球団ワーストの16連敗に迫っていたが、チーム一丸となって7月初白星を挙げた。

 やっと勝った。4番が打った。山田が連敗中のチーム、そして自身を奮い立たせる先制15号2ラン。神宮球場も久々に沸いた。

 「良かった。いいスイングをすることができました」

 初回2死二塁。能見の143キロ直球を捉えた。左中間席上段まで運ぶと、引き分けを挟んで14連敗中だったベンチにも笑顔が戻った。「こんなに負けていても、ファンの方は最後まで応援してくれている」。その期待に応えたかった。

 連敗阻止へ一丸となった。巨人と並び、今季ワーストタイの13連敗を喫した19日の横浜戦後だった。今季初めて選手だけでミーティングを開いた。中村が音頭を取り、ベテランも若手も関係なく腹を割った。全力プレーはできているか。互いの意見をぶつけ、ワンプレーの重みを確認し合った。翌20日には投手練習にもかかわらず、ベテラン野手の大松、武内も神宮室内練習場で汗を流した。

 気持ちはプレーにも表れた。6回、先発・由規の後を受けた松岡が打球処理時に足を痛めながら、ベンチで治療を施すと続投志願。真中監督も「後ろの投手たちにも気迫を感じた」と目を細めた。8回裏の走塁時にロジャースと激突した坂口も直後の守備に就いた。連敗ストップへ貪欲だった。

 首脳陣も打順変更や選手の入れ替えで積極的に動いた。「4番・山田」は昨年9月11日の阪神戦以来で、今季初めてだった。そして1打席目で結果を出した。初回、先頭で打席が回る苦手な1番から4番に変わり「こっちの方が気持ちも楽に入れた」。4打数無安打だったが、新外国人リベロも前倒しで昇格させ、5番で使った。

 連敗は止まった。ただ借金は27も残る。3位・DeNAとは15・5ゲーム差。「まだまだ、一つ一つ。借金もある」と指揮官。ここから地道に借金返済の道を歩みたい。 (川手 達矢)

 ≪月間ワーストは20敗≫ヤクルトが7月初勝利を挙げ連敗を14で止めた。今月はここまで16試合で1勝14敗1分け。チームの月間最多敗戦記録は国鉄時代の53年5月と62年8月に喫した20敗(DeNA、阪神、中日と並びセ・リーグ記録)。ヤクルトは23日の阪神戦も含め今月残り7試合、あと2試合に勝つか引き分ければ月間ワースト記録も回避することができるがどうか。

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