金本監督 中谷に怒「状況判断もクソもない。バントをやるだけ」

[ 2017年7月23日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―6ヤクルト ( 2017年7月22日    神宮 )

<ヤ・神>6回無死一、二塁、中谷(左)がスリーバント失敗に倒れ、金本監督は渋い表情
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 4安打2得点の拙攻による敗戦後、阪神・金本監督は台頭中の若虎に厳しい言葉を浴びせた。中谷だ。その双肩に寄せる期待が大きいからこそ、その裏返しもまた大きくなった。

 「アレで流れは大きく変わりましたね」

 痛恨のミスが出たのは、2点を追う6回無死一、二塁だ。ベンチは当然、送りバントを指示した。1死二、三塁に好機を拡大し、福留、ロジャースで…。だがその思惑は、もろくも崩れ去った。初球はストライクの球をバントで空振り。2球目は見逃し。そして最後はボール気味のスライダーをスリーバント失敗。単にアウトカウントを一つ増やしただけのプレーが、反撃ムードに水を差した。後続の福留、ロジャースはそろって見逃し三振。直後に投手陣も2点を失った。一つのほころびから、傷口は大きく広がってしまった。

 この日の中谷は、ボーンヘッドも犯していた。初回1死一塁、フルカウント。併殺阻止のため一塁走者・西岡がスタートを切った。その状況で中谷は、ワンバウンドの球を空振り三振…。西岡も二塁で刺され、最悪の三振併殺。試合の流れを悪い方向に変えた中谷の2打席に、指揮官の言葉は怒気をはらんだ。

 「ワンバウンドですよ。あそこを彼が、どう考えるか。バントなんか、状況判断もクソもない。バントをやるだけだから。やった上で失敗なら、まだ分かるけど…。そういうところが一番、彼に足りないところ。もう何試合出ている?もう、そこそこ経験は積んでいるはず。考える力、状況を読む力。教えてもできないというのはね…。口すっぱく言っているんだけどね」

 野球は流れのスポーツ。そして状況判断力の向上は、昨秋キャンプからチーム全体で取り組んできた課題だった。だがそれが、いまだに徹底できない。試合後の中谷は「言い訳はできないです」と肩を落とした。いつまでも「経験が浅いから」は通じない。(惟任 貴信)

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