【静岡】静岡・池谷“雄星ばり”18K!プロ注目左腕2失点完投

[ 2017年7月21日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権静岡大会3回戦   静岡7―2浜松北 ( 2017年7月20日 )

自己最多18奪三振の快投でベスト16へ導いた静岡のエース池谷
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 第99回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会は20日、20大会で76試合が行われた。静岡大会ではプロ注目左腕、静岡の池谷蒼大投手(3年)が3回戦の浜松北戦で2失点完投し、6者連続を含む18三振を奪った。昨秋の明治神宮大会で敗れた清宮幸太郎内野手(3年)率いる早実(西東京)への雪辱を期す。

 9回2死一塁。池谷は幼稚園からの幼なじみである浜松北の3番・岡本と対峙(たいじ)した。

 「一人の相手として勝負した」。138キロ直球を投げ込み、見逃し三振。18個目の三振でフィニッシュした。

 「三振の数は気にしていませんでした。バランス良く投げられたので真っすぐと変化球ともに良かった」。自己最多奪三振にも「分かりません」と苦笑いするほどこだわりはない。言葉通り、内角攻めはほとんどせず外角一辺倒。最速は140キロ止まりも球の切れと制球力で勝負した。最速144キロを誇る左腕の憧れは西武・菊池。「自分の長所はストレート」と菊池と同じように直球主体の投球で2回先頭から6者連続など毎回三振を奪った。

 県外の強豪校に敗れた苦い経験を力に変えてきた。昨年11月の明治神宮野球大会では早実の清宮に本塁打こそ喫しなかったが、2安打を浴び「自分のボールが未熟」と言った。今春センバツでは優勝した大阪桐蔭に2回戦で11失点と打ち込まれた。立ち上がりの悪さと終盤のスタミナ不足を露呈。現在は直球にも緩急をつけ、チェンジアップやカットボールなどの変化球を低めに集める制球力も磨いた。152球を投げきっての2試合連続完投とスタミナもつけた。

 13日に草薙で開催されたフレッシュオールスターをテレビ観戦。1年先輩で西武に入団した鈴木がプレーする姿に「凄く刺激をもらいました」と力に変えた。実家は浜松市で静岡市内にある野球部の下宿先で生活する。清宮や大阪桐蔭が順調に勝ち上がっていることに「周り(下宿する同僚)が情報を入れてくれます」という。ただ、「打倒」は胸に秘め、甲子園に行くことに集中している。池谷は「一戦必勝で甲子園で優勝するための準備をするだけ」と誓った。 (小澤 秀人)

 ◆池谷 蒼大(いけや・そうた)1999年(平11)8月2日、静岡県浜松市生まれの17歳。小学2年から浜松ドジャースで野球を始め、積志中では3年時に県中学選抜軟式野球大会4強。静岡では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。3年春のセンバツで16強。1メートル75、75キロ。左投げ左打ち。50メートル走6秒3。家族は両親と姉、兄。血液型O。

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2017年7月21日のニュース