【千葉】成田が快勝 “爆速親子鷹”尾島ダメ押しランニング弾

[ 2017年7月16日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権千葉大会2回戦   成田10―2千葉北 ( 2017年7月15日 )

試合後の尾島監督(左)と長男でランニングホームランを放った一晟
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 9回1死二、三塁。この日の第6打席で成田の尾島一晟は高め直球を振り抜いた。右中間を切り裂いた打球が転々とする間に、50メートル6秒2の俊足を飛ばした。高校通算3本目。父・治信監督と戦う最後の夏の初戦で、ダメ押しのランニング3ランを放った。

 「足が一番の武器。そこまで出塁できなくて悔しかったので、迷いなく走った」

 指揮官の長男。野球を始めたのは小3からだが「父の影響は大きかった。物心がついていない時からおもちゃのプラスチックバットとかをいじっていた」。中学時代は成田シニアでプレーし、自ら父が率いる成田への進学を決めた。中学時代までは「どこにでもいる父親」だったが、成田入学後は監督と選手の間柄となった。父も「グラウンドでは親子の縁は切った」と特別扱いは一切なし。この日も「2番・左翼」で出場した息子は5打席目まで内容が悪く、3回の敵失が唯一の出塁で、父は「全然話にならない」と厳しい言葉を浴びせた。

 それでも試合前には「チャンスでも積極的にやれ」と激励。最後のチャンスで一発を放った後には「最初からそういうふうにやればいいんだよ」とカツを入れた。「最後の夏。父と一緒に(甲子園)という思いは強い」と一晟。二人三脚で10年夏以来、7年ぶりの夏の聖地を目指す。

 ◆尾島 一晟(おじま・かずまさ)1999年(平11)7月14日、千葉県生まれの18歳。公津の杜小3年時から「成田マリーシアーズ」で野球を始める。公津の杜中では成田シニアに所属し、2年秋に東関東大会8強。成田では1年秋からベンチ入りし2年秋からレギュラー。1メートル60、60キロ。右投げ左打ち。

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2017年7月16日のニュース