プロ注目右腕の宇治山田商・宮原、三度目の正直で甲子園へ

[ 2017年7月14日 09:10 ]

 宇治山田商のプロ注目右腕・宮原大樹投手(3年)は、7月15日に三重大会初戦を控え気合に満ちている。昨年の夏と秋に敗れた菰野に対して、リベンジを誓った。

 「向こう(菰野)は決勝まで勝ち上がってくると思うので、なんとか倒したい」

 1メートル87の恵まれた体格から投げ下ろす力強い直球と、切れ味鋭いスライダーが持ち味。2年春に自己最速の143キロをマークしたことで話題を集めた。将来的には「プロやメジャーに挑戦したい」と夢は大きい。

 公立進学校の津西を11年夏に準優勝へ導き、昨春から宇治山田商へ着任した村田治樹監督も「これまで見た中で一番」とほれ込む逸材。元々、アーム式の力投型で体に負担がかかっていたが、腕のしなりを意識させるため「力のある子には、力を抜くコツがいる、ということを教えた」。走り込みとウエートの効果で下半身の安定感も増し、課題だった制球力にも改善が見られたと話す。

 そんな背番号1も、ここまで全国大会とは縁がない。エースとして臨んだ昨夏は初戦の2回戦で、新チームとなった秋も県大会の2回戦でいずれも菰野の前に涙をのんだ。室内練習場のホワイトボードには、その2試合のイニングスコアが記されている。「悔しさを忘れないようにするため」(宮原)だ。

 6月27日の抽選の結果、宇治山田商は菰野と反対のゾーンに回り、対戦が実現するのは決勝戦。もっとも、1回戦に勝つと、2回戦でシード校の津商と対戦する可能性もあり難敵は多い。

 「とにかく一戦一戦、勝っていくだけ。気の抜けない試合が続くと思う」

 快投を続けて三度目の正直を果たし、古豪を10年ぶりの聖地へ導いてみせる。

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2017年7月14日のニュース