広島・岡田どうした5失点 “自滅”にショック隠せず

[ 2017年7月12日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―5DeNA ( 2017年7月11日    マツダ )

6回表、自らの失策で4点目を失い、降板となる岡田
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 広島は11日のDeNA戦(マツダ)に2―5で敗れ、1分を挟む連勝は4で止まった。リーグ最強打線が左腕・石田を攻略できず、先発の岡田明丈投手(23)も6回途中10安打5失点(自責3)の乱調。4敗目を喫し、低調な投球が続く右腕には緒方監督も思案顔だった。ともあれ、12日は前半最終戦。白星で後半戦に弾みをつけたい。

 試合終了から約20分後。いち早く帰途に就いた岡田は、報道陣の質問に「すみません」と短くつぶやき、タクシーに乗り込んだ。たとえ敗戦投手でも、投球内容に納得できなくても、きちんと受け答えしてきた右腕。その行動にショックの大きさがうかがえた。

 毎回ピンチの連続だった。四球とボークで無死二塁を招いた初回から6イニング連続で得点圏に走者を進められ、そのうち5イニングは先頭打者の出塁を許した。味方が2点を先取した直後の3回にすぐさま追い付かれ、5回には勝ち越し点を献上。最も痛かったのは6回だ。

 「中継ぎ陣も登板過多。先発は6回をメドと考えているし、何とか3点で踏ん張ってほしかったけどね」

 緒方監督がそう振り返ったシーン。先頭・梶谷の右前打に鈴木の失策が重なって無死二塁となり、石田のバントを処理した岡田の一塁送球もワンバウンドでそれた。うなだれる右腕。手痛い4点目を失い、首脳陣は交代の断を下した。

 「内容がよくないよね。前回(5日)の巨人戦も結果は出しているけど、ほぼ先頭打者を出しているし、今日もそうだった」

 交流戦終盤から相手を圧倒する投球が影を潜める。6月28日のDeNA戦は3回4失点降板。6回1失点だった前回の巨人戦も、拙攻に助けられた面が多分にあった。ここまで7勝。この後は初出場の球宴が待つが、自ら推薦しただけに指揮官も悩ましい。意味深な言葉も口を突いた。

 「ちょっと、考えるところはある」

 フォームの迷い。心身の疲労もあろう。だが、ポテンシャルの大きさは誰もが認める。最速155キロの直球はバズーカと評され、ピンチに動じないハートも折り紙付きだ。今秋の頂上決戦に向かうためにも、豪腕2年生の力は不可欠。復調を信じて待ちたい。 (江尾 卓也)

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2017年7月12日のニュース