阪神ドラ2小野、プロ1勝またもお預け 武器の直球捉えられ…

[ 2017年7月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―5巨人 ( 2017年7月7日    甲子園 )

1回表2死満塁、中井(奥)に中前適時打を浴びる小野
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 初めて“伝統の一戦”に挑んだ阪神ドラフト2位の小野泰己投手(23)は6回9安打3失点で5敗目を喫し、7度目の先発でも初勝利はならなかった。直球を狙い打たれ収穫と課題が改めて浮き彫り。球宴明けに見込まれる8度目の挑戦に期待だ。

 結果は先発の務めを果たしたクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)の達成でも満足できない。小野の言葉には苦投の跡がにじんだ。

 「変化球でカウントを取れたら、楽な投球ができる。高めのボールをしっかりはじき返されてしまった」

 初回から襲いかかってきた巨人打線を寸断できなかった。先頭の長野に中前へ運ばれ、1死から坂本にも左前打。2死二、三塁から村田の見送ればファウルとなりそうな三塁前への弱い当たりが内野安打になる不運もあって先制点を献上した。

 さらに2死満塁から中井にも中前適時打を許して2失点。村田の内野安打以外は、すべて武器である直球を捉えられ、序盤でつまずいてしまった。

 2回以降は毎回走者を背負いながらも2つの併殺打を含め、要所を何とか締めて4回まで追加点は与えなかった。5回は投手のマイコラスに左中間を破られる二塁打で窮地を招き、2死一、二塁で阿部の右前適時打で手痛い3点目を失った。

 6回まで投げ抜いて試合は作っても、プロ7度目の先発マウンドでも待望の初勝利はつかめなかった。初めて経験した伝統の一戦。悔しい黒星と引き換えに「足りないもの」が明確に見えた。

 「勝負球で変化球のボールを振らせるとか、真っすぐでカウントを取る投球をやって行かないといけない。粘りのある投球をやっていきたい」

 ドラフト制以降の阪神新人では88年の野田が初登板から先発7度で未勝利、登板20試合目で救援勝利を挙げた例もある。小野も下を向くことはない。球宴前まで登板機会が無くなり、8日に出場選手登録を抹消される可能性が高い。香田投手コーチは「(代役も)いないしね」と後半戦も先発陣の一角を任せる方針を明かした。一歩一歩、プロの階段を昇ればいい。(遠藤 礼)

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2017年7月8日のニュース