巨人・阿部、復帰後初適時打 重いバットで必死のリハビリ奏功

[ 2017年7月8日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―1阪神 ( 2017年7月7日    甲子園 )

5回表2死一、二塁、阿部は右前適時打を放つ
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 手首を返して、走者を還した。巨人・阿部が、右膝痛から復帰5戦目で初適時打だ。

 「相手のスコアラーはしっかり見てるんだな」と、感心するほど懐を攻められた。2―1の5回2死一、二塁。小野に4球連続内角を突かれた。6球目も内角への144キロ直球だったが、右前に引っ張った。内角は試合前まで打率・194。克服して試合を決めた。

 右膝痛でリハビリ中だった6月25日。野球教室でジャイアンツ球場を訪れた松井秀喜氏と再会した。「凄い選手が出てきましたね」と興味を示したのがヤンキースの新星、アーロン・ジャッジだった。目下、ア・リーグ本塁打、打点の2冠で2メートル1の大砲。GM特別アドバイザーを務め、マイナー時代に指導経験のある松井氏に凄さを聞き「向上心がなくなったら野球をやめた方がいい」という38歳も刺激を受けた。

 リハビリ中は約1キロと重く、グリップも一回り太い直径約3センチのバットを振った。椅子に座った状態で、腕の力と手首の返しでトスを打ち返す。右膝は痛むが「できることをやろう」と感覚を磨き適時打につなげた。

 前回の甲子園での試合だった5月25日に敗れてから球団史上最悪の13連敗。その悪夢を吹き飛ばした。「4番はチャンスで回ってくるので、一回でも多く(走者を)還したい」。2000安打にもあと27本だ。 (神田 佑)

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2017年7月8日のニュース