あってはならない誤審だが…スピードアップに必要な“信じる勇気”

[ 2017年7月5日 11:14 ]

1日の楽天・ソフトバンク戦4回2死一、二塁、島内の右前打で二走枡田が本塁へ。タイミングは微妙だがタッチアウトの判定に楽天ベンチはビデオ判定をすぐに要求せず、しばらく時間をおいてから梨田監督がビデオ判定を要求するが真鍋球審に蹴られる
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 珍しく毅然とした姿が印象に残った。今月1日に行われた楽天―ソフトバンクの首位決戦。楽天が4―2とリードしていた4回裏2死二塁のプレー。島内の右前打でホームを狙った二塁走者・枡田は、右翼・上林からの好返球でタッチアウトの判定。見た瞬間に「微妙だ」と直感した。

 三塁側ベンチからは梨田監督が歩み出た。真鍋球審との押し問答の末、リプレー検証が始まるものとばかり思ったが、結局、覆るどころか「再審請求」は却下されてしまう。

 本塁打に加え、昨季から本塁クロスプレーも対象になった。審判員が必要と判断した場合、ビデオによる確認が行われる手順だ。ただ、実際はどうだ。際どいプレーが起こり、不利な判定をされた球団側から主張されれば到底、必要と思えないプレーまで検証されているように感じる。

 メジャーで導入される「チャレンジ制度」は球団側からの申し立てで行われる代わり、回数に制限を設けた。同じリプレーで確認する作業だが、その過程は逆。あくまでも主導権は審判員にある。

 冒頭のプレーは何度もテレビ中継でリプレーされた。難しいタイミングだったが、捕手・甲斐のミットが、枡田の左手をはじき飛ばしたように見えた。ほんの一瞬だが「それ」を目視したからこそ、球審は突っぱねたのだろう。もし、間違えば試合の流れを左右し、もしかするとペナントの行方に関わっていたかもしれなかった。

 生活を懸けて戦う選手からすれば「誤審」はあってはならない。ただ、だらだらと判定を待つあの「間」に賛否両論もある。プロ野球界の抱える積年の課題「スピードアップ」には、自分を信じる勇気も大切と考える。(記者コラム・福浦 健太郎)

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