中谷燃えた!代打同点打 石川キラー今季対戦驚異の打率10割

[ 2017年7月3日 08:20 ]

セ・リーグ   阪神5―4ヤクルト ( 2017年7月2日    甲子園 )

<神・ヤ>6回1死一、二塁、中谷は中前適時打を放つ(投手・石川)
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 窮屈なスイングを強いられて格好良く決めたわけではない。当たりも詰まり会心ではない。それでも、メチャクチャうれしい。6回、阪神・中谷が同点の中前適時打を放った。

 「フルカウントで走者がスタートすると思ったのでゲッツーを恐れずに打つことができました。当たりは良くなかったけれど抜けてくれてよかったです」

 1―3と逆転された直後だったからこそポイントとなるイニングだった。この回、大山の適時打で1点差とし、さらに1死一、二塁で代打出場。6球目の内角直球をゴロで二遊間を破った。金本監督も「走者2人を走らせ三振だけはしてはいけない状況で、しぶとくゴロを打ってくれて。そういうところ、彼も少しずつ成長していると思います」と評価。これで今季、石川との対戦成績は4打数4安打の打率10割。通算でも10打数6安打とキラーぶりを発揮した。

 集中力MAX、気合も満点で打席に向かったが冷静にくせ者左腕のシンカー、スライダー、カットボールの誘いに乗らず3ボールとした。真っすぐを一つ見逃し5球目の高め直球をフルスイング。本音を言えばこれで仕留めたかったが、力みすぎてファウル。見逃せばボールだったかもしれない。満塁に広げる「つなぎ」で一定の評価を得られたかもしれないが、もっと大きな仕事を欲する理由があった。大山の存在だ。

 「(大山と競争かと問われ)わかんない。自分のことをしっかりとやるだけですから」

 3連戦の初戦は「5番・一塁」で先発出場も好機でボール球に手を出し遊飛に終わり途中交代。2戦目は大山が連敗を8で止める決勝3ランを放ち、2試合続けてスタメンを譲ったこの日も2安打の活躍。燃える要素はたっぷりとあった。その後、暴投で決勝点。勝利を呼び込む一打は間違いなく定位置再奪取に燃えるこの男だった。(畑野 理之)

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2017年7月3日のニュース