DeNA桑原“世界初”2発 先頭弾&9回逆転満弾「無我夢中でした」

[ 2017年7月2日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―4巨人 ( 2017年7月1日    東京ドーム )

<巨・D>9回2死、満塁本塁打を放ち雄叫びを上げる桑原(右)
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 1番打者で始まり1番打者が決めた。DeNAの桑原将志外野手(23)が1日、巨人戦の9回に逆転満塁本塁打を放った。初回に先頭打者弾を放ち、9回に満塁弾を記録したのはプロ野球史上初。メジャーでもない離れ業だ。桑原が2発5打点の活躍を見せ、DeNAは3連勝で今季初めて勝率5割を上回る貯金1とした。

 約3時間前に放った左翼席へのアーチを再び描いた。2点を追う9回2死満塁から逆転満塁弾。桑原はラミレス監督とハイタッチして喜びを爆発させた。

 「みんなが諦めずにつないでくれたので何とか自分もつなぐ気持ちだった。無我夢中でした。素直にうれしい」。あとアウト1つに追い込まれても冷静だった。「前の倉本さんが変化球だったので、もう1球はないかなと思った」。カミネロは倉本にスライダーで死球を与えていた。初球の145キロカットボールを捉えた。満塁弾は昨年6月24日の巨人戦で菅野から打って以来。「Gキラー」が相手の自力優勝の可能性を消滅させた。

 初回にもマイコラスから左翼席へ叩き込んだ。初回に先頭打者弾を放ち、9回に満塁弾を放った選手はプロ野球でもメジャーでも誰一人いない。「本塁打はたまたま。調子に乗ると空回りするので謙虚にいかないと」と笑みをこぼした。

 チームは3連勝で今季初の貯金1。ラミレス監督は「シーズンを振り返るときに、ターニングポイントだという試合になる」と続けた。前日から筒香が3番に座った。「後ろの打者を生かすも殺すも自分次第。自分の良さでもある積極性を忘れないように」と桑原。DeNAには頼もしい1番打者がいる。(中村 文香)

 ≪先頭&満塁は6人目≫桑原(D)が初回先頭打者本塁打と9回逆転満塁本塁打の2ホーマー。1試合で初回先頭打者弾と満塁弾を放ったのは03年5月2日、日本ハム戦の大村(近鉄)以来14年ぶり6人目。DeNAでは桑原が初めてになる。また6人中、満塁弾が逆転となったのも、最終回にマークしたのも今回の桑原が初めてだ。なおチームで最終回の逆転満塁弾は10年7月18日巨人戦のハーパー以来6人目。この日のように、あと1人で敗戦の状況からでは54年4月27日巨人戦で青田、82年5月23日中日戦で長崎が記録(ともにサヨナラ本塁打)して以来35年ぶり3人目。

 ≪メジャーも0≫大リーグでは「先頭打者弾&満塁弾」は過去3人しかいない。85年6月11日にフィリーズのボン・ヘイズ、91年8月25日にパドレスのダリン・ジャクソン(元西武)、00年8月20日にインディアンスのケニー・ロフトンが記録。ただし、満塁弾はヘイズが打者1巡した初回、ジャクソンは6回、ロフトンは2回で9回に放った選手はいない。

 ◆桑原 将志(くわはら・まさゆき)

 ☆生まれ&サイズ 1993年(平5)7月21日、大阪府生まれの23歳。1メートル74、78キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 福知山成美(京都)で1年春から正三塁手となったが部員暴力事件などの不祥事のため1年夏、2年の春夏とも大会出場できず。3年夏は京都大会準決勝敗退で甲子園出場なし。11年ドラフト4位でDeNA入団。

 ☆コンバート 内野手でプロ入りも送球に不安があり、3年目の14年から外野手に転向した。

 ☆物まね 15年のファン感謝デーではラグビー日本代表の五郎丸のまねをした後、全身タイツと海パン姿に早変わりしてお笑い芸人・とにかく明るい安村のネタを披露。昨年もピコ太郎のまねで爆笑をさらった。

 ☆ホクロ 15年オフに左目と鼻の間のにあったホクロを切除。

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