阪神・西岡、2軍戦でプロ初の一塁守備「普通にできました」

[ 2017年6月28日 05:56 ]

3回表無死、宗の打球をさばく西岡
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 左アキレス腱断裂からの復活を目指す阪神・西岡剛内野手(32)が27日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)でプロ13年目で初の一塁守備に就いた。「1番・一塁」でフル出場。3打数3安打の打撃に加え、1軍から要請のあった一塁挑戦でも対応力を示した。1軍は中日戦(浜松)に1―3で敗れて5連敗。近々の昇格には慎重な方針ながら、下降気味の猛虎にとって背番号5の奮闘は明るい光だ。

 「1番・一塁」―。

 単なる調整ではない。西岡にとってはプロ13年目で初の一塁挑戦だ。過去の2軍戦やオープン戦でも経験がない正真正銘のプロ初体験だった。

 注目の守備を披露する場面は初回にいきなりやってきた。2死無走者から伏見の二塁寄りのゴロに反応した。とっさに逆シングルで捕球体勢に入り、一度はグラブで弾いても冷静に一塁カバーに入った岩田へ球を送ってアウトにした。3回にも同じような二塁寄りのゴロを処理。計3度あった内野からの一塁送球も無難に捕球するなど無失策で通した。「別に。普通にできました」。淡々と振り返った口調にも確かな手応えがにじんだ。

 掛布2軍監督は「1軍から“一塁で”という話があった」と明かし、「遊撃、一塁、中堅をできるように話をしている」と1軍復帰へ向けた準備の一環だったことを強調した。復帰後は遊撃、中堅で2試合ずつ出場。未体験のポジションへ挑んだ事実は順調な回復の証しに他ならない。

 打撃も頼もしい。初回は遊撃内野安打で出塁し、5回もカウント2―2から外角直球を打ち損じたゴロ打球を全力で駆け抜けて間一髪のセーフを奪った。6回には左前へ快打。5月30日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦で実戦復帰して以降、初の“猛打賞”で締めくくった。

 実戦復帰後は12試合で33打数13安打、打率・394。同2軍監督も「打つ方はさすがだなと。心配はしてない。守るポジションがどこであろうと西岡の野球は変わらないはず」と絶賛を惜しまない。

 1軍復帰に万全を期す方針は揺るがず、金本監督も26日に「あんまり早く無理をさせてもね。筋肉もそんなに慣れていないだろうし。張り切って、違うところとか痛めたりするから」と改めて近々の昇格には慎重な姿勢を示していた。28日の同戦には遊撃でフル出場を予定。球宴明けか、それとも8月戦線か。待望の戦列復帰が近づいていることは間違いない。(久林 幸平)

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2017年6月28日のニュース