京田&亀沢、地味でも凄い!内野安打量産光る中日韋駄天コンビ

[ 2017年6月24日 10:00 ]

内野安打を量産する中日の京田(左)と亀沢
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 ルーキーながら正遊撃手として奮闘する中日・京田陽太内野手(23)。23日時点で66試合に出場し、打率・278をマーク。1番に定着した5月以降は打率3割超を記録しているが、注目して欲しいのは内野安打の数だ。66試合で21本は12球団トップ。50メートル5秒9の俊足ルーキーが足で安打を量産している。

 記録をさかのぼってみると、NPBが集計、公表している1958年以降でのシーズン最多内野安打は63年・樋口(南海)の57本。50本以上を記録したのは、05年・青木(ヤクルト)の51本と過去2人だけ。66試合で21本は143試合で換算すると45本ペースとなるが、今後どこまで数字を伸ばせるか楽しみだ。

 京田のすごいところは21本の内野安打のうち、バント安打が0本なこと。樋口は57安打のうち、25安打がバント安打と4割超。青木も51本のうち、10安打と約2割。京田の内野安打はまさしく「足で稼いだ」ヒットである。

 内野安打は詰まった当たりや打ち取られたボテボテのゴロが多い。遊撃を守る京田は「僕より投手の方が嫌だと思う」と語る。打ち取ったはずの当たりが安打になれば、投手としてはガックリくる。「“やってやったぜ”というのはありますね」と話す。

 実は亀沢恭平内野手(28)もリーグ2位タイとなる16本の内野安打を放っている。二塁や三塁を守る亀沢も「内野安打は一番、投手が堪えるはず」と口をそろえる。だからこそ「内野安打の方がやったった感はあるし、守っている側としてはやられた感がある」と胸を張る。

 確かに内野安打は本塁打のような派手さはない。だが、ヒットはヒット。そして投手に与える精神的ダメージはクリーンヒットより大きいかもしれない。

 同じチームから年間内野安打40本以上が2人出ると、58年以降では初めてとなる。亀沢も50メートル5秒8と俊足の持ち主。目立たない記録ではあるが、中日の韋駄天コンビの足に注目だ。(記者コラム・徳原 麗奈)

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2017年6月24日のニュース