井口は信念の野球人 メジャーも日本から学ぶことあると信じていた

[ 2017年6月21日 09:40 ]

ロッテ・井口 今季限りでの現役引退を表明 ( 2017年6月20日 )

05年、ワールドシリーズを制し、シャンパンファイトの井口
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 【担当記者が明かす井口の素顔】井口がメジャーに移籍したのは05年。まだ日本人内野手は珍しく、通用するかどうかと言われていた時期。だが、ホワイトソックスのオジー・ギーエン監督が重視した「スモールボール」を忠実に遂行し、88年ぶりの世界一に大きく貢献した。

 指揮官は「うちのMVP」と評したが、井口自身は決して理想の野球ではなかった。「3番から7番が打席の時は基本的には打つだけ」「走者三塁でも打てというだけでは、守る方は楽。サインだけは出して、もしかしてスクイズかなと思わせないと。そういう細かさがない」などと、熱く語っていた。

 メジャーも、日本の野球から学ぶことがあると信じ「監督とそういう話をしたい」と言っていたのが印象的だった。ここまで言う日本人メジャーリーガーは少ない。強い信念のある野球人だった。 (メジャー担当 奥田秀樹・大リーグ通信員)

 ☆大リーグ時代(05〜08年) 04年オフに自由契約となりホワイトソックスと契約。05年4月4日のインディアンスとの開幕戦で「2番・二塁」でデビューした。同年に日本選手2人目のワールドシリーズ制覇。日本シリーズとのダブル戴冠は初だった。07年7月にトレードでフィリーズに移籍し、同年オフにパドレスと契約。08年4月26日ダイヤモンドバックス戦で日本選手2人目のサヨナラ本塁打を放った。6月に右肩を脱臼し、9月に解雇されフ軍復帰。2個目のチャンピオンリングを手にした。

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