【赤丸急上昇ピッチャー】常磐・山上 球速18キロ増の急成長

[ 2017年6月21日 08:30 ]

最速146キロの直球が魅力の常磐・山上
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 第99回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会の組み合わせが、各地で着々と決まっている。迫る高校球児の夏本番。ぐいぐい力を付けてきた東日本の「赤丸急上昇ピッチャー」をピックアップした。

 無名の存在から、北関東を代表する好投手に急成長した。常磐(群馬)の1メートル83右腕・山上信吾(3年)は、長身と「チームで一番強いと思う」と自負する地肩の強さを生かし、最速146キロの直球で打者をねじ伏せる。

 日本ハム・斎藤と同じ群馬県太田市出身。中学時代は市選抜で全国大会3位を経験したが、当時は4番手投手兼外野手だった。高校入学時の最速は128キロどまり。遊撃手に挑戦したこともあったが、2年春に上級生のケガで投手の頭数が足りなくなり投手に専念。ここから才能が花開いた。

 昨秋の群馬県大会3回戦・渋川戦では17三振を奪って1失点完投。準々決勝の高崎経大付戦は0―1で敗れたが、8回完投で9三振を奪った。「2年秋から力の入れどころが分かって、9回まで良い球が放れるようになった」。今年初めに右上腕部を痛めて今春公式戦は登板がなかったが、5月上旬に実戦復帰。練習試合にはスカウトが集結し、既に国内12球団が視察済みだ。

 初戦は7月10日の中央中教校戦。その先に、今春センバツ出場の高崎健康福祉大高崎、前橋育英の2強撃破を見据える。順当なら準々決勝で当たる前橋育英には昨夏、今春と県大会で敗れており「3回目は負けられない。両校を倒して甲子園に行きたい」と闘志。2強の牙城を崩し、同校初の聖地へ導く。

 ◆山上 信吾(やまかみ・しんご)1999年(平11)9月21日、群馬県生まれの17歳。小1から野球を始め、綿打中時代は軟式でプレー。常磐では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号1。1メートル83、74キロ。右投げ右打ち。

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2017年6月21日のニュース