栗山監督「思った通りではなかった」大谷の出場登録23日まで見極め

[ 2017年6月21日 05:33 ]

大谷(手前)を見つめる栗山監督
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 ラスト39スイング目。強烈な弾道だった。日本ハム・大谷が振り抜いた打球は、ライナーで右中間スタンド最前列に飛び込んだ。

 札幌ドームでの1軍練習合流初日。「練習環境が(2軍施設から)変わるだけでメニューは変わらない」と、全体の動きとは離れた調整だったが、遠投や7割の力でのダッシュなどを精力的にこなした。そして、最後にフリー打撃に参加し39スイング中、7本の柵越え。4月8日のオリックス戦で左太腿裏を肉離れしてから約2カ月半。まずは「打者・大谷」が凄みを見せた。

 投手より早く打者で実戦復帰することが現実的な中、注目はリーグ戦再開の23日楽天戦で出場選手登録されるか。栗山監督は慎重に状態を見極めていた。「バットを振ることに関しては大丈夫そう」としたものの、「思った通りではなかった。状態が上がってきていると思っていたが、まだまだいろいろと丁寧に考えていかなくてはいけない」と続けた。大谷も同じだった。「もちろん早く戻れればいいけど、あと残りのシーズンをしっかりできるほうが大事」。復帰への指標となる全力疾走ができていない現状を冷静に分析した。

 指揮官は「走る方に関しては、この状態で硬い人工芝で大丈夫かな…というのもしっかり考えなければいけない」とも言った。大谷も「やらないといけないことと、できることは別。そこでセーブをかけるのは自分しかいない」と最後まで冷静。21日も練習に参加し、出場選手登録の可否は23日当日まで熟慮が重ねられる。 (柳原 直之)

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