阪神・糸原“高山超え”適時打「なんとか雰囲気変えたかった」

[ 2017年6月12日 05:30 ]

交流戦   阪神2―5ソフトバンク ( 2017年6月11日    ヤフオクD )

7回2死一・二塁、代打・糸原は右前適時打を放つ
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 「いぶし銀」が「昨季の黄金ルーキー」を超えた。2点を追う7回2死一、二塁。俊介の代打で出場した阪神・糸原が、漂い始めていた敗戦ムードに待ったをかけた。 

 「なんとか雰囲気を変えたかった、というのと“絶対に打ってやる”という気持ちだった」

 3番手の右腕・森に対し2ボール1ストライクから真ん中に入ってきた144キロ速球をコンパクトに振り抜いた打球は一、二塁間を鋭く破る右前適時打となった。手応え十分の一打は交流戦12安打目で今年の新人では中日・京田の17安打に次ぐ2位。阪神新人に限れば、明大の後輩に当たる高山(16年)の11本を抜き球団最多記録を更新する形となった。

 「真っすぐ狙いでいって、変化球が甘い所に来たら打とうと思っていた。体が開かないで打てているというのは、感じています」

 試合前練習では平野打撃コーチ指導の元、毎日4、5種類のティー打撃に取り組む。それぞれに意図があるが、共通するのは「体が開かないこと」と「バットの軌道が大根斬りになりすぎないこと」の2点。連日試合が続く中でも、レベルアップを期している成果がはっきりと表れている。

 片岡打撃コーチも称賛を惜しまなかった。「今日も代打でね。真っすぐを捉えてくれるというところやね」。金本監督は常々「(打線が)速い真っすぐを捉えきれない」と課題に挙げるが、今の糸原には該当しない。

 糸井がケガで先発落ちし福留、高山、原口ら主軸が下降気味の状況で、2日続けて適時打を放つなど勝負強さを発揮している。糸原は今や、猛虎打線になくてはならない存在になりつつある。(巻木 周平)

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2017年6月12日のニュース