西武・金子侑、虎の子1点生んだ絶妙ヘッスラ「とっさの判断」

[ 2017年6月12日 09:10 ]

交流戦   西武1―0DeNA ( 2017年6月11日    メットライフD )

4回1死三塁、西武・秋山の二ゴロの間に生還する三走・金子侑。捕手はDeNA・戸柱
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 西武・金子侑の高度な状況判断と走塁技術が両軍に入った唯一の得点を生みだした。0―0の4回1死三塁。DeNAの内野陣は前進守備を敷いていた。サインは「ゴロだったら本塁突入」。秋山の二ゴロをエリアンがさばき、本塁へ送球。タイミングはアウトだったが金子侑が一枚上手だった。

 「足でスライディングすると(捕手が)タッチしやすいけど、手でいったらタッチしにくい。とっさの判断だったけど良かった」

 足でのスライディングは最短距離だがタイミングはアウトのため、正面からいくと本塁に触れる前にタッチされる可能性が高い。金子侑が一瞬の判断で選択したのがヘッドスライディングだった。三本間を結ぶ白線より30〜40センチファウルゾーン側に進路を取り、頭から低く滑り込む。戸柱は追いタッチになった分だけ遅れた。リプレー検証になる微妙なタイミングだったが、金子侑の左手が間一髪早く、本塁の左隅を触っていた。辻監督も「ヘッスラじゃないとセーフにならなかった」と絶賛した。

 50メートル5秒7を誇る金子侑は昨季53盗塁で自身初のタイトルを獲得。右すね痛で開幕から戦線離脱したが、2日のヤクルト戦から9戦連続で1番で先発起用され、7勝1敗1分け。「足を使う中で先頭に立ってやりたい思いはある」。クリーンアップの破壊力に金子侑、源田の足が絡み、安定した得点力を生む。貯金は最多の11に増えた。 (平尾 類)

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2017年6月12日のニュース