オリ・マレーロ 本塁踏み忘れの一因 マスコットとハイタッチで走路外れた

[ 2017年6月10日 05:40 ]

日本生命セ・パ交流戦   オリックス4―2中日 ( 2017年6月9日    京セラドーム )

<オ・中>5回、ホームベース踏み忘れで本塁打が取り消され、「WHY」と手を広げるマレーロ(中央)
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 来日初本塁打は幻と消えたが、オリックスの新外国人マレーロは「いろいろあったけど、勝ててよかった。三塁打になって打点も付いたし、チームが勝つのが最終ゴールなので」とサヨナラ勝ちに満足げだった。

 「ミスターばり」の珍事を起こしたのは、0―1の5回。無死一塁から左中間3階席のフェンスを直撃した。逆転2ラン。ところが、中日側がアピールし、一塁の吉本審判員からアウトを宣告された。ホームインの際にホームベースを空過したため、本塁打が取り消された。一塁走者・若月の得点は認められ、マレーロの記録は三塁打。まさかの同点打だ。1958年に巨人の長嶋茂雄が広島戦で一塁ベースを空過し、本塁打を取り消されたケースと同じだった。

 実は生還直前に球団マスコットの「バファローブル」に続き、「バファローベル」とハイタッチ。その際に体が接触し、進路がズレたことが踏み忘れの一因となった。「体が動いてズレたと思ったが…。自分では踏んだ感覚があった。こんなの初めて」と苦笑する。信じられないボーンヘッドに、福良監督は「何が起こったのか分からなかった」と首をかしげた。

 5月に打線不振による低迷が続き、マレーロは得点力を期待されて加入した。この日が来日初出場。昨季大リーグの3Aで23本塁打を放っており、指揮官は「今いるメンバーに比べて長打力がある。起爆剤的な意味もある」と話し、「1番・右翼」で起用した。

 逆転2ランが1点止まりになるミスを犯したが、この「同点三塁打」で流れを変えたのも事実だ。延長10回に4番ロメロの2ランで今季5度目のサヨナラ勝ち。“主役”を奪われたマレーロだが、劇的勝利にとびっきりの笑顔を見せた。接触したバファローベルもホッとしたに違いない。

 ▼中日・松井雅(審判団へのアピールでマレーロの本塁打取り消し)(同様の経験は)ないです。毎回(踏んだかは)見ているし、小笠原が1球投げたら(アピールプレーが)無効になるのは分かっていた。

 ▼吉本・一塁塁審 僕は空過したと見ていた。アピールがあったのでアウトにしました。

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