ロッテ 京大出・田中英がサイドスロー挑戦 試行錯誤の真っ最中

[ 2017年6月4日 11:30 ]

ロッテ・田中英
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 驚いた。5月下旬の某日、休日を利用してロッテ浦和球場に足を運んだ。この日はイースタン・リーグのロッテ―西武戦が行われていた。両球団とも過去に担当させてもらっていたので、懐かしい顔と多く再会することができた。

 試合後、ロッテ浦和の室内練習場をのぞいた。京大出身初のプロ野球選手として注目を集めた3年目・田中英祐投手が小野2軍投手コーチを相手にキャッチボール中だった。その姿が目に入った瞬間、強烈な違和感に襲われた。何かが違う。右のオーバースローだった田中が、サイドスローに挑戦していたのだ。

 近くにいた川越2軍投手コーチに話を聞いた。「一番球に力が伝わりやすいフォームを模索していく中で、2月のキャンプぐらいから徐々に腕の高さを変えていって。今はこの形で落ち着いているんだよ」。確かに、力強い球が小野コーチのグラブに吸い込まれていた。私の存在に気づいた田中は「お久しぶりです!元気ですか?」と昔と変わらぬ笑顔であいさつをしてくれた。「何とか生きてはいました。最近は、少しずつ投球できるようになってきました」。体つきはプロ野球選手らしいたくましさが増していた。

 14年10月のドラフト会議で2位指名を受け、翌年2月のキャンプ、オープン戦、そしてプロ初先発まで「英祐フィーバー」が続いた。私もその取材の輪の中におり、思い入れの強い選手の一人だ。プロ初先発は4月29日の西武戦(QVCマリン)。3回6安打3四死球5失点という結果でプロの先制を浴びた。中継ぎでも好投できず2軍に降格。その後は極度のスランプに陥って1軍の舞台から遠ざかっている。

 今季はまだイースタン・リーグでも登板がない。ただ、球の力強さは戻りつつある。昨年11月の契約更改では、3年目のシーズンを「勝負の年」と位置づけた。今は長いトンネルを抜けるために試行錯誤の真っ最中。持ち前のひたむきさで、1軍のマウンドに戻ってきてほしい。(記者コラム・重光 晋太郎)

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