35歳糸井 自己新シーズン21発ペース「常にもっと打ちたい」

[ 2017年5月31日 05:30 ]

交流戦   阪神15―7ロッテ ( 2017年5月30日    ZOZOマリン )

<ロ・神>初回、糸井(左)は先制2ランを放ちナインと笑顔でハイタッチ
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 金本阪神史上最多となる15得点の口火を切ったのは今季初めて「DH」で出場した阪神・糸井だった。今年のWBCで日本代表の開幕投手を務めた石川の宝刀・シンカーを、フルスイングした。

 「打った感触も良かったですし、何より、先制することができて良かった」

 中堅から一塁方向へ吹いていた風速5メートルの強風をもろともしなかった。1番・高山が四球と盗塁で作った1死二塁の先制機。甘い球を逃さず捉えると、打球は右翼席に着弾した。今季7号は自身交流戦通算20本目のアーチとなった。

 開幕から47試合目での7発はシーズン21本ペースで、オリックス時代の14年に記録した自己最多19本を上回る。古巣時代の昨年の9月15日、自身初の1試合3本塁打を放った際には報道陣に「今日は筒香と呼んでください!」と昨季セの本塁打キングの名前を出して興奮気味に語ったこともあった。本塁打増への思いは阪神加入後も同じ。「ホームランは常にもっと打ちたいと思ってる」と、意欲を見せていた。生涯打率が3割を超えるヒットマンの印象が強いが、35歳にして、パワーヒッターとしても進化を遂げている。

 オリックス時代の昨年10月1日楽天戦以来のDHでの起用に、指揮官は「ちょっと休養もかねてね。DHで守りの負担を軽くするという意味でね」と方針を説明した上で「交流戦のスタートというところで、糸井がバシっとね。打つべき人が打ったかなと」と賛辞を贈った。後の打席は安打こそなかったが4四球を選んだ。相手バッテリーの警戒心を高めたことが大量得点につながった。

 28日DeNA戦の守備で大和と交錯した時に切った、右目上の傷は癒えていない。ガーゼを白いテープで止めた状態だ。杉本チーフトレーナーによると「縫っても良いぐらいの傷」。試合後、患部は青紫色に腫れていた。それでも平然と試合に出て、当然のように結果を出す。糸井が健在な限り、猛虎の勢いは止まりそうにない。(巻木 周平)

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