阪神・西岡 10カ月ぶり実戦で感謝「野球を奪われなくて良かった」

[ 2017年5月31日 08:35 ]

ウエスタン・リーグ   阪神1―3ソフトバンク ( 2017年5月30日    タマホームスタジアム筑後 )

<ソ・神>4回2死、西岡は右前打を放つ
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 【阪神・西岡に聞く】

 ―10カ月ぶりの実戦復帰。

 素直にうれしいです。まだ2軍ですけど。試合に出られる状態まで、持ってこられたこと、試合に出られたことは非常にうれしく思います。野球ができる、野球を奪われなくて良かったなと思います。そういうところでは球団の方にも感謝したいと思います。

 ―初球からスイングした。

 1打席目から結果を残してやろうと。勝負は始まっていますから。選手との競争の中で1軍まで勝ち上がるというのを目標に置いています。今日は復帰戦ですけど、1打席目からしっかり結果を残したいと思ってやっていました。1打席目、打ち取られたことは悔しかったですね。

 ―2打席目に初安打。

 うれしさは特にないです。やっと一歩を踏み出せたかなと。これから、まだまだ2軍でも結果を残していかないといけないので。“体の状態が良くなったから1軍に上がってきてくれ”と。そういう甘い考えは僕の中ではないし、1軍もそうではないと思う。しっかり内容、結果というものを2軍でおさめて、それで1軍から“西岡来てくれ”と言われるまで、しっかりやり遂げたいなと思います。

 ―実戦の違和感は?

 やっぱりフワフワしていましたね。地に足がつかないといいますか。毎年、1軍で出ていても開幕戦というのは、非常に地に足が付かないといいますか。そういう意味では似た気持ち、感情があったので、1軍の開幕と同じような気持ちで試合に入られたのかなと。

 ―盗塁も狙っていた。

 狙っていた。結果的にスタートをきれなったですけど。攻めたプレーはできたかなと。

 ―収穫は。

 試合に出られたことが、素直にうれしいですから。野球ができる喜び。今までの自分を見つめ直してやっていきたい。

 ―ファンも集結した。

 まだまだ通過点の位置。関西の人、阪神タイガースファンの人には1軍での姿を見せられるように頑張りたいと思います。 

 ―この10カ月の心境は?

 切れたときは僕も弱音を吐いていました。本当に野球ができるのかなと…。トレーナーやドクターの絶対に大丈夫やという言葉も信用できなかった。自分の中では、とりあえずやってみようかという中でスタートしたのが本音。いけると感じたのは3月、4月。その頃に光が見えたというか。自分の中でもスイッチが入った。

 ―一番の支えは?

 ファンの方や、球団の方が背中を押してくれたり、トレーナーの人もサポートしてくれていますけど。結局は自分だなと初めて気づいた。恥ずかしながらですけど、32歳にして気づきました。まだ、野球を奪われてないことは運が良かった。これからの野球人生というのは、これまでの西岡剛とは違う野球人生を送っていきたい。

 ―ファンにメッセージを。

 アキレス腱(けん)の断裂というのは、野球人生が後退していく人生になっていくんだと思っていた。特に走れない。内野手なら一塁も行ったりとか、代打に行ったりとか、外野に行ったりとか。でも、ありがたい事に自分自身が進化したというか。特に阪神1年目。そのときよりは、非常に動きもいいと思いますし。そういう意味では自分自身も楽しみにしています。

 ―野球が出来る喜びを感じた?

 小学生のときからレギュラーとしてやってきて、試合に出るのが当たり前だった。だから、野球ができるありがたみというのを忘れていたかもわからない。野球ができる喜び。(そう感じたのは)初めてかもわからない。

 ―大ケガからの再起。

 両親からはケガには意味があると言われました。(これまでは)それに気づけなかった。ただ、アキレス腱(けん)を切って気づけたと思う。

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2017年5月31日のニュース