福留 無敗弾!打てば6戦6勝 糸井と初アベック「もしやとは思った」

[ 2017年5月28日 05:52 ]

セ・リーグ   阪神9―2DeNA ( 2017年5月27日    甲子園 )

<神・D>3回2死一塁、福留はレフトポール直撃の今季甲子園初本塁打を放つ
Photo By スポニチ

 風に乗り、大観衆の声援にも乗って、反対方向への打球がグングン伸びた。3回、糸井の右越え3ランで先制し、なお2死一塁。阪神・福留がクラインに決定的なダメージを与える6号2ランを左翼ポールにぶち当てた。

 「打ったのはストレート。感触は良かったけど、何せ力がないもんで。“届いてくれ!”と思いながら走ってました。あそこはボールが伸びるところなんで、もしやとは思ったけど、切れずに届いてくれて良かった」

 5月12日のDeNA戦(横浜)以来、出場12試合、42打席ぶりの一発。意外にも本拠地・甲子園では今季初めての一発だった。「ここでホームランを打ってダイヤモンドを一周するのはすごく気持ちが良い」。今季最多観衆に4番の勇姿を存分に見せつけた。

 糸井とは普段から食事をともにすることも多い、頼もしき相棒だ。ともに上がったお立ち台で、さらなるアベック弾の量産について聞かれると「頑張りまーす」と、わざとそっけなく答えて笑いを取ると、糸井もマネして笑いながら「頑張ります」。息ぴったりの掛け合いでファンを沸かせた。

 百戦錬磨の二人なら、以心伝心のプレーもお手の物。福留は「オレは糸井がスタートを切ったら、追い込まれていなければ振らない」と言う。糸井の走力への信頼、走者の動きを見てからバットをコントロールできる打撃技術。ここ3試合は1番ながら、それまでは3番だった糸井を「いつでもどうぞ」とアシストしてきた4番の存在が、チーム最多タイの4盗塁にもつながっている。

 今季、福留が本塁打した試合は6戦全勝となった。「たまたまだろうけど、悪いことじゃないんで」とクールに振り返った。かつてのように30本以上打つことはなくとも、ここぞの場面で勝利に直結する一発を放つ。存在価値は勝るとも劣らない。(山添 晴治)

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月28日のニュース