25日どうなる?鳥谷 頭部死球で病院直行 連続試合出場大ピンチ

[ 2017年5月25日 06:05 ]

セ・リーグ   阪神1―3巨人 ( 2017年5月24日    甲子園 )

<神・巨>5回、顔面に死球を受ける鳥谷
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 阪神・鳥谷敬内野手(35)が24日の巨人戦(甲子園)で頭部死球を受けて負傷交代した。5回1死三塁で吉川光の抜けた直球が頭部付近に当たり、代走を送られた。鼻と上唇付近から出血が見られ、試合途中に球場を離れて尼崎市内の病院へ直行。打撃好調の6番打者を欠いた打線は1得点に終わり、今季初の2カード連続の負け越し。2位の広島に0・5差に迫られた上、1794試合連続出場中の猛虎の鉄人に危機が訪れた。

 悲鳴が球場全体を包み込んだ。無得点の均衡が続いていた5回。1死三塁の先制機で迎えた第2打席だった。1ボールからの2球目。吉川光の144キロ速球が鳥谷の顔面付近を襲った。体をひねるように避けても、ヘルメットの右側部付近に当たったように映った。

 倒れ込んで動かない。一塁ベンチからは金本監督ら首脳陣らが血相を変えて飛び出し、場内も騒然となった。ベンチ裏からは担架も運び出されて緊急搬送の準備が進められた中、自力で立ち上がった。顔面に間接的に当たったのか、直撃したのかは不明ながら、鼻からは大量の出血。上唇付近にも血の跡が見られ、顔を覆う黄色のタオルは赤くにじんだ。

 敗戦後の金本監督も言葉を詰まらせた。「鼻だと思うけど、ちょっと今、病院に行っているから、結果は聞いていない」。自力で歩いてベンチ裏へ退き、代走を送られて交代。5回終了後には無言のままクラブハウスへ引き揚げた。予期せぬアクシデントによる負傷退場となり、試合途中には球団トレーナーに付き添われて尼崎市内の病院へ向かった。

 杉本チーフトレーナーが「直撃ではないのかなと思いますけど…。どうでしょう。今はまだはっきりとは言えない」と詳細な説明を控えたように試合終了後の時点では正確に状況を把握しきれていない様子だった。特に鼻からの大量出血が心配され、鼻骨骨折の恐れがある。病院での検査結果の発表について球団広報は「明日になると思います」と説明した。

 「警告試合」として試合が再開された後は6番打者を欠いた打線から勢いも消えた。プロ14年目の今季は開幕から復調した打撃でけん引。試合前の時点で打率・299はチームトップだっただけに不在は響き、最後までつながらなかった。2試合連続の零敗を免れても痛い連敗。今季初めての2カード連続の負け越しに沈んだ。

 過去に故障をおして出場を続けた“鉄人伝説”があっても、25日の出場は不透明で1794試合まで伸びた連続試合出場の継続が懸念される。残り87本まで迫る2000安打の偉業も期待されるだけに今後の状態に不安は募るばかりだ。チームも10日以来の貯金8へ後退。2位・広島に0・5差まで迫られた。(山本 浩之)

 ≪鳥谷負傷アラカルト≫

 ▼07年肋骨骨折 9月25日横浜戦で死球を受けた影響で、同29日広島戦7回の守備から交代。プロ野球記録を更新していた遊撃手でのフルイニング出場が、398試合で止まった。のちに肋骨の骨折が判明。

 ▼11年右手人さし指負傷 5月15日中日戦1回の守備で和田のゴロを指に当てて負傷。爪がはがれかけ、その裏の打席で代打を送られた。次戦からは交流戦の指名打者と代打で出場し、8試合で守備から離れた。

 ▼15年右肋骨骨折 6月21日ヤクルト戦で死球を受けて転倒。同28日DeNA戦からは打順を1番から6番や7番に下げて出場した。のちに肋骨の骨折が判明。

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