秋山力投も菅野に連勝ならず 金本監督称える「がっぷり四つ」

[ 2017年5月24日 08:30 ]

セ・リーグ   阪神0―1巨人 ( 2017年5月23日    甲子園 )

<神・巨>7回1失点も、打線の援護に恵まれなかった秋山
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 1球に泣いた。先発した阪神・秋山は、巨人・菅野と投手戦を演じながら先制点を許して7回5安打1失点。惜しいというよりも、もったいない形で決勝点を奪われ3敗目。球界屈指のエースとの差を見せつけられた。

 「(7回の失点シーンは)悔しいです。小林さん勝負で、前回は全球カットでいって、今回はいろいろ混ぜたんですけど、最後の精度ですね」

 6回まで巨人打線を無得点に封じていたが、7回に落とし穴にはまった。2死から石川に右中間突破の二塁打を浴びると、中井を敬遠気味の四球で歩かせ打率1割台に沈む小林との勝負を選択した。9日の巨人戦(東京ドーム)では4回2死二、三塁で同じように前の打者を“敬遠”して対峙(たいじ)した小林を遊ゴロに仕留めてピンチを脱していた。試合の流れを引き寄せる再現を狙ったが、外角を狙った直球が内角高めに入ったところを右翼線に落とされる適時二塁打で均衡を破られた。

 「粘られながらで、しんどかったですけど(6回まで)得点は与えなかった。苦しかったですけど、ゼロでいけたのは良かった」

 初回から27球を要するなど粘り強く攻められた分、根気よく1個1個のアウトを積み重ねた。金本監督も「7回1失点で、菅野と、がっぷり四つを組んで、あれだけの投球をしてくれたら、もう十分。1点をどうこう言うのも酷だと思う」と力投を称えた。

 代打を送られた7回の攻撃。自らのミスも絡んで無死一、二塁の窮地に陥りながら高山、上本、糸井の上位打線を3者連続三振に斬った菅野の気迫あふれる投球を、ベンチで目の当たりにした。

 「ピンチでああやってしっかりと抑え込める。そこがエースだと思う。大きな違いが出た」

 今季登板した8試合中、7試合でクオリティースタート(6回以上投げ自責3以下)をマークする安定感はチーム随一だ。それでも、相手エースとの差を痛感した夜。味わった悔しさを糧に、さらなる進化を遂げてみせる。(遠藤 礼)

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2017年5月24日のニュース