侍ジャパン、18年海外遠征プラン 19年以降の国際大会準備

[ 2017年5月23日 05:48 ]

今年3月のWBC準決勝前、カブスと練習試合をする侍ジャパン
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 侍ジャパンが18年に、海外遠征を行うプランが浮上していることが22日、分かった。19年以降にプレミア12、東京五輪、第5回WBCと国際大会が続くが、その前年の期間を利用し、欧州または米国で試合の実施を検討。国際大会以外では、13年に台湾で強化試合を行った例はあるが、欧州、米国での開催となれば、トップチームとしては初となる。

 第4回WBCが3月に終了し、次の国際大会は19年11月に予定される第2回プレミア12。空白期間ともいえる1年を、侍ジャパンは最大限に有効活用する。球界関係者は「国際大会が続く関係上、19年以降は海外での試合は難しい。18年しかアウェー戦は戦えない」と話した。候補地としては、欧州や米国が挙げられているという。

 欧州はサッカーやサイクルスポーツが盛んで、野球の人気が定着しているとは言いがたい。オランダはWBCの過去2大会でベスト4入りしているが、本国出身の選手は少ない。それでも、足を運ぶ意義は大きい。大リーグは早ければ18年に英国・ロンドンで公式戦開催の予定で、新たな市場として注目されている。24年夏季五輪の開催地は今年9月のIOC総会で決定するが、すでにフランス・パリが立候補している。20年東京五輪以降も野球競技を継続開催するためにも、アピールの機会になる。

 米国に遠征した場合でも、侍ジャパンにとって得るものは大きい。過去2回のWBCはいずれも米国で行われた準決勝で敗れ、世界一の座を逃した。乾燥した気候や時差など、さまざまな条件に悩まされたが、改めて敵地で実戦を経験することは、21年に控える第5回WBCに向けても得がたい財産となる。

 トップチームは11月に東京ドームで韓国、台湾と「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」を開催する。これまではペナントレースとの兼ね合いがあり、国内の強化試合開催が続いていただけに、海外遠征は画期的だ。国際大会以外で、プロ参加のトップチームが米国、欧州で試合をした例はない。

 熊崎勝彦コミッショナーは「19年にはプレミア12もあり、そして20年に東京五輪がある。オリンピックまでの国際試合をどう組み立てるか。中長期的なスパンで考えていくべき」としている。その取り組みの一つが海外遠征プランといえる。

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2017年5月23日のニュース